場 所 渋谷区猿楽町 ラ・プティット・シェーズさん 日時 2003/02/25 19:00 -20:30
人 数 5名
テーマ 音楽プロデューサー某氏を囲んで
ワインリスト
種類 ワイン 年号 造り手
1 ブルゴーニュ・シャルドネ 1998 ドメーヌ・ポール・ペルノ
2 ブルゴーニュ・オート・コート・ド・ニュイ 1999 ドメーヌ・メオ・カミュゼ
3 シャンボール・ミュジニ1級 1999 ドメーヌ・ジャンテ・パンシオ
4 特級コルトン・プージェ 1999 ドメーヌ・エリティエール・ド・ルイ・ジャド
5 シャトー・ラ・クロワ・ド・ゲ (ポムロール) 1998 同左 (音楽プロデューサー差し入れ)
.  今回は時代を駆け巡る某有名音楽プロデューサーを囲んで、ブルゴーニュワインのすばらしさを大いに楽しもうという企画の第一弾。残念ながらスケジュールの関係で、彼がプロデュースする某有名アーティストの参加は実現しなかったものの、翌々日にニューヨークでのレコーディングを控えた某氏にご足労頂き、次の打ち合わせまでの短い時間ながらも、ブルゴーニュの扉を開ければ幸いと思いつつ会は進行していった。ここ二年間で以前の芋焼酎からワインにマイブームが映った某氏をして、ブルゴーニュは未体験ゾーンという。日頃ライブ活動に忙しい某氏は、主にボルドーやオーストラリアを集中して飲んでいるとのこと。これはぜひブルゴーニュを、ということで日頃大変お世話になっている某社重役の某氏のお力添えにより実現したIWPA特別ワインセミナー。代官山のフレンチレストラン「LA PETITE CHAISE」さんのスペースをお借りして、フランス料理を楽しみながらブルゴーニュの魅力に迫ってみた。使用したグラスはもちろんINAOグラスである。
ワイン詳細
ポール・ペルノ
1998 ブルゴーニュ・シャルドネ
 薄い緑がかった金色が、テーブルクロスの白に映える色合い。クリーミーなハニー香が優しく漂い、やや柑橘のニュアンスを持ちつつ、とろみ感もあり、アペリティフ的に面白いワイン。このクラスのワインとしては、十二分にその存在感を示しているだろう。ただし抜栓後時間が経つにつれて、いわゆる味わい的に下降してしまうので、注がれた瞬間に楽しむのがベターな逸品だ。畑はモンラッシェの近くであり、このポテンシャルの高さの遥か彼方にモンラッシェを想像したりする。
メオ・カミュゼ
1999 ブルゴーニュ・オート・コート・ド・ニュイ・ブラン
 同じシャルドネからもう一本。ポール・ペルノよりも深みのある金色で、香り自体もより一層複雑で優雅な香り立ち。口に含めば。豊かな酒質を全面的に押し出し、非常に充実した味わい。ハニー香に代表される華やかさも持ち合わせ、俄然豊かである。赤ワイン的要素も持つため、牡蠣の赤ワインソースとの相性もバッチシだ。時間が経っても一向に衰えないポテンシャルは、食事のラストまで持続する力を持ち、メインの肉料理にあわせても面白い組み合わせだった。ロマネ・コンティから歩いていける畑を意識しつつ、メオ・カミュゼの扉を開いてしまった感もある。次回は彼の赤を紹介したいところだ。
ジャンテ・パンシオ
1999 シャンボール・ミュジニ 1級
 赤は、個人的に親しくさせていただいているジャンテ・パンシオのシャンボール1級を用意。ジュブレ・シャンベルタン村にあって優しい癒し系ジュブレを造るジャンテ・パンシオが、その実力をいかんなく発揮しうるシャンボールの3つの1級畑のブレンドワイン。意外に黒いルビー色だが、テーブルにすかせばそのエレガントな色合いも手に取るように分かる。黒系果実香、チョコレート、焦がし香が複雑に、かつかなりのインパクトをもって香っている。口に含めば、充実した質感。シャンボールよりもジュブレ的なニュアンスが多く感じられるが、これは1999というビンテージの恩恵をそのまま反映しているためだろう。構造的なボリューム感があり、余韻も長い。某氏の輝く瞳にシャンボール・ミュジニはそのルビー色を心に深く刻ませたにちがいない。
 
ルイ・ジャド
1999 特級コルトン・プージェ
 1999のルイジャドのフラッグシップ的なコルトンが今宵のメイン。これまた深めのルビー色で、コルトンらしいなまめかしい香りが漂っている。鉱物的でミネラル感がすばらしい。シャンボールのハイインパクトの後にして、やや分が悪いかと思いつつも、ポテンシャルの高さがやさしい香りをカバーし、さすが特級の実力を開花させている。大きなグラスに注ぐと、いわゆるブルゴーニュのマイナス的なイメージである、強調された酸味としまりのない赤系果実が不安をよぎらせるが、INAOグラスに戻せば、それらのベクトルが内側を向き、ひいては充実感へと繋がっていく。まなめかしい余韻も長く、これもまたブルゴーニュの顔を代表しうるワインであり、某氏の喜びに満ちた顔がそこにあったのだった。
シャトー・ラ・クロワ・ド・ゲ
1998 シャトー・ラ・クロワ・ド・ゲ (ポムロール)
 某氏の差し入れ品ながら、時間をだいぶオーバーし、打ち合わせのため某氏は去ってしまった。今宵の感想はニューヨークから帰ってからのお楽しみだが、残ったメンバーで、某氏のワインを頂戴する。ラ・プティット・シェーズさんの自慢料理とあわせ、素敵な夕食とあいなった。ブルゴーニュのちがう魅力を味わいながら、今宵の出張セミナーは終わるのだった・・・。
今宵の出会いに某氏のご尽力を頂き、感謝であり、ハッピーであります。

HOME

Copyright (C) 1988-2003 Yuji Nishikata All Rights Reserved.