第1回 in 姫路

日 時 2003525()

時 間 17:30-21:00

場 所 兵庫県姫路市広畑区某所         

主 題 ショパン・グロフィエの魅力に迫る。


 姫路ワインセミナーを5月25日に少人数にて行いました。世界一のワイン産地・フランス・ブルゴーニュ地方の大銘醸ワインを大いに楽しもうというこの企画。ワインの手配等ご尽力頂いた某氏をはじめ姫路の皆様には大変お世話になり、感謝申し上げます。

ワインリスト
ワイン 造り手
2000 オーセイ・デュレス
2001 ジュブレ・シャンベルタン
1995 クロ・ド・ヴージョ
2002 甘口デザートワイン
ドメーヌ・ドーヴネ
ドメーヌ・クロード・デュガ
ドメーヌ・ショパン・グロフィエ

ブラウン・ブラザーズ(オーストラリア)

当日の模様 (ダイジェスト版)
2000 オーセイ・デュレス
 ドーヴネ節健在の逸品。燻したヘーゼルナッツにハニー香と柑橘のニュアンスが上品に混ざり合い、勢いこそ無いものの、品よく豊かな香り立ち。味わいに強めのミネラルを感じ、硬めの果実酸に超熟の可能性も思い知る。今飲んでよし、将来飲んでよしだろう。このミネラル感は食欲も大いにそそるので、ちょっとリッチな食卓にこのワインが添えられれば、相当高いレベルで幸せである。オーセイ・デュレスにして破格値がつくワインながら、その価格にも納得させられる実力がすごい。余韻も長い。

 余談ながら、ドーヴネは2000年ビンテージから重いビンに変更され、超上げ底のボトムはレストランでのサービスにはもっとこいだが、輸送にはその増加した重量が、コストに重くのしかかることは想像に難くない。また銀色の柔らかワックスシーリングも特徴的だ。さらにドーヴネの特徴でもあるぐるりと一周していたエチケットも変更されていて、通常サイズ(少し大き目かも)のエチケットは、エチケットコレクターには朗報かもしれない。


2001 ジュブレ・シャンベルタン
 ムラサキが濃いルビー色。ブルー系果実香が上品で、果実味が爆発するモード。予想外に甘みは控えめで、端正な果実味が印象的だ。まだタンニンと酸味のバランスが悪いが、その豊かでポテンシャルの高い酒質さすがであり、2001のデュガの高レベルを思うとうれしくもある。樽から飲んだときは、熟し気味の甘い果実が前面に出ていたが、ボトリング後はより端正な味わいになっており、この微妙な違いも面白かったりする。


1995 特級クロ・ド・ヴージョ
 ガーネットが支配的になりつつあるルビー色は、熟成感を視覚からも堪能させてくれる。香りは閉じていて、紅茶、腐葉土、なめし皮などが静かに折り重なっている。口に含めば、丸みを帯びたというよりも、重力に耐えられず楕円になったような味わいで、かなりの熟成モード。果実味をかすかに残しつつ、明らかに下り坂の半ばにあるような感覚で、今飲んで大正解の静かなる味わい。これ以上熟成させるのは、酸もタンニンも少なすぎるために、それは酷というものだ。ロマンスグレーのショパン・グロフィエの余生にワインが重なり、黄昏時の穏やかな日和を思い起こさせる。この味わいもまた熟成のひとつのありようではある。ただ8年の歳月がここまでワインに熟成感をもたらすとは、熟成の期間に一石を投じるワインのひとつに挙げられるかもしれない。


2002 甘口デザート
 かなり冷やして、アイスクリームと一緒に味わう。オレンジマスカット種とフローラ種を遅積みしたオーストラリアのデザートワイン。京都の某女史推薦の逸品で、女史指摘の通り、オレンジの香りが印象的で、柑橘のニュアンスを漂わせつつ、さわやかな甘みが面白い。くど過ぎず、甘すぎず、軽めの甘口テーストは、デザートのバニラアイスクリームとの相性もバッチシで、軽快な後味が心地よい。コストパフォーマンスもよく、陽気なパーティにこの一本があると、ちょっとうれしいかも。


 次回は未定ですが、必ず開催しましょう。


以上




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