最新コラム あいつは再びやって来た (2001/04/02) |
ああ。あいつがまたやって来た。 ペプシマンシリーズでおなじみのペプシコーラが今回もキャラクターグッズを引っさげて店頭に並びだした。おまけがないと売れないのかと憤慨しつつも、なぜか一本また一本と買い足してしまう。今回はスヌーピー特集である。スヌーピーといえば、全世界で愛されるキャラクターのひとつである。そのキャラクターがペプシのおまけとなってコンビニに出現したのである。また悪い癖がでてきた。スターウォーズシリーズなら男の夢を語りつつ堂々と収集できるが、スヌーピーは少女チックな印象があり、大の大人が集めるのには相当な抵抗を覚える。 しかしである。今回のおまけは30種類もある。それぞれに趣向を凝らしたデザインはなかなかいい。缶の横に佇むスヌーピーはおしゃれだ。これは無視できないだろう。しかもおまけ袋には全てが紹介されており、なるほどちょっと集めたくなる。 ただし難問もある。ペプシとダイエットペプシにはそれぞれ15種類のおまけがあり、両方とも買わないと全部揃えられないのだ。ひどい話である。最近は炭酸飲料よりも日本茶やウーロン茶を好む。刺激的な味わいよりもしみじみとした風味を選びたい。糖分控えめ意識も作用している。そんな味覚の変化や健康意識の中ではコーラ飲料は手が伸びづらくなっている。百歩譲ってダイエット版を選んでも半分しか集まらない。う。これでは意味がない。コレクター心は半分だけでは決して満たされない。全て集めることに、全てを集める過程にこそ関心が寄せられるのに、健康志向を維持するならば今回の収集は失敗に終わる。策を講じよう。 仲間が欲しい。ヘプシを毎日数本飲まずにはいられない人と知り合いたい。しかも彼または彼女はスヌーピーには興味があってはならない。純粋にペプシコーラを愛する人に出会いたい。彼または彼女の経済的負担は私が軽くしよう。折半でどうだろう。税込で一本147円の半分を私が持てば、彼または彼女も同じ予算で倍のペプシを楽しめる。そう悪い話ではない。なんなら70%負担してもいい。7:3でどうだ。一本あたりの単価自体は安いが、量をこなすとなるとまとまった金額になるのだから、彼または彼女も乗ってくるだろう。インターネットで一声かければそんな徳のある彼または彼女に出会えるチャンスはあるはずだ。 彼または彼女との熱い信頼関係により、私は糖分の取りすぎに気を使うこともなく、安心しておまけを集められる。ある程度集まると同じおまけも集まってしまうが、そこはそれ。今度はスヌーピーに強い関心がある人間と知り合えば、手持ちのおまけで欲しいおまけと交換できる。ペプシ好きの彼または彼女とはここでお別れだ。次回のおまけシリーズまでお互い少し距離を置こうではないか。今度はおまけ好きの交友を深める時期だ。 おまけ好きの彼または彼女らとの交流を通して30種類集められれば、本来の目的も達成される。インターネットの普及により趣味の共有は簡単になった。いまこそITを駆使して眼下に広がるテーマに挑もう。ペプシのおまけという私の泣き所を攻めてくるぺプシ社員の営業攻勢には断固とした態度で立ち向かうぞ。そして必ずや全種類集めてやろうじゃないか。きっちり30本分の予算で。 さてと、この袋の中身は何かな。えへへ。 おしまい Copyright (C) 2001 Yuji Nishikata All Rights Reserved.
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