ばりうまごぼ天うどん (2002/09/02)

 
 先日、日頃大変お世話になっている福岡出身の某夫妻宅にお邪魔して、カップラーメンをひとつ頂いた。今回はそのカップラーメンのコラムにしようかな。

 今回頂いたカップ麺は、赤いきつねシリーズでおなじみの東洋水産のカップうどんだ。その名も「バリうまごぼ天うどん」。カップ麺の世界にもビールやスナック菓子同様、ご当地限定の商品があり、また関西と関西ではスープの味わいが異なっていることは、結構有名な話だ。私も関西に行くたびに関西味のカップうどんや即席ラーメンを買い求めている。意外にいいお土産になるし、人にあげるつもりで買ってきたラーメンを、夜中どうしようもなく腹減ったときに食べてしまうのも、健康に悪いと思いつつ、またその人には違うものをあげようなどと思いながら、食べたりるのも結構おつだったりする。
 今回は九州限定商品のごぼうのてんぷらうどん。これ意外においしいよと某氏に言われ、うきうきして自宅に帰った。パッケージには、武田鉄矢氏の顔がプリントされていて、そういえば赤いシリーズの顔だよななどと思いつつ、お湯を注いで5分待つ。蓋を開けるとこんな感じで茹であがっている。おお。うまそうじゃん。 蓋を開けた直後 シキシキのごぼう

 ごぼうがシキシキしていて、すばらしい食感だ。なんでお湯を注いだだけなのに、歯ごたえのある「ごぼう」が再現されるのだろうか。この耳に届く歯ごたえは、非常に心地よい。うまい。関東のそれよりも薄味に仕上げているお出汁と、てんぷらの衣との相性もよく、こいつは一本やられたと思わざるを得なかったりする。うどん自体の歯ごたえもよろしく、カップ麺に訪れている技術革新の波をザブンと頭から浴びたような思いだ。

 カップ麺のスープをを夜中に飲み干すのは、あまりよくないんだよなと思いつつ、最後の一滴まで飲み干してしまった。これはうまい。基本的に、ごぼうをスライスしたてんぷらが数枚入っているだけのうどんなのに、何でこんなにうまいのだろうか。はじめ「ごぼ天」と言われて、本当はなんだかわからなかった自分を恥じたくなっている。九州恐るべしだ。もう一杯食べたい。しかし、ここは関東。九州とは1000Kmの距離がある。車で夜通し走っても10時間かかる距離を大変恨めしく思うのだった。

 いやいや。待てよ。九州にも友人が沢山いるではないか。某氏や某氏や某氏や某氏だ。ん。男ばっかりだ。いや、この際性別は関係ない。彼らに関東限定ラーメンを送れば、お返しに、ごぼ天送ってくれないだろうか。いや待て。そんな自分勝手な欲望のために大切な友人を利用して良いものだろうか。友情をカップ麺欲しさに利用するなんて生き方の問題だ。それはイカンだろう。この際、ひさしぶりに九州に飛んで、この感動を共に味わおう。

 ごぼうがきっかけで、久しぶりに某氏たちに会える。そう思うとうれしくなってくる。昔同じ釜の飯を食べたあの頃を思い出しつつ、大いに博多の夜を盛り上がりたい。熊本でいい汗かきたい。今から彼らに連絡してスケジュールの調整に入ろう。ごぼうのてんぷらから思わぬ方向に走り出しそうだ。いい感じだ。しかし、みなそれぞれに忙しいだろう。すぐには会えないかもしれない。それまで、ごぼ天もお預けだろうか。少し寂しい。彼らとの再会も待ち遠しい。しかし・・・。

 せっかくだから、その前に「ごぼ天」何個か送ってくれないだろうか。うまいぞ。

 なんだか友達なくしそうなので、こらへんでやめにしよう。噂では、バリうまシリーズには、とんこつ味もあるらしい。

 

おしまい

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