遊べる本屋 (2003/02/15)

 
 小田原市某所4階にあるビレッジ・ヴァ○ガードという名の本屋さんが面白い。噂には聞いていたが、ついに某日来店することに成功した。このお店を本屋と呼んで言いのかわからないが、とにかく一日いても飽きなさそうな空間はマイブーム到来の予感がヒシヒシである。まず、販売されている本が一癖もふた癖もあるのだ。某青山ブッ○センターの下衆なバージョンとも言いたい品揃えは、ちょっと笑えて、ちょっとハッピーだ。洋書の翻訳本もかなりオタッキーに振れていて、普通の本屋さんでは扱っていないようなレアで危ない系統の本も所狭しと並べられている。いわゆるマニアには唾が溢れ出てくるような品揃えは、一度は訪問する価値はあるだろう。店内に流れるおニャン子クラブの往年のヒットメドレーは、郷愁を誘うというより、改めて聞くと、新田○理ってこんなにも下手だったのかと笑いをこらえるのに必死だ。

 夢中になっていろいろと立ち読みしていると時間を忘れる。この日は待ち合わせ時間の調整程度にしか時間が取れなかったので、あれだが、今度じっくり腰をすえて店内を散策してみたくなる。本以外の雑貨類も種類が豊富で、あたかも100円ショップのレアでマイナーバージョンといった感もあり、お宅的な人々に絶大な支持を受けていることが容易に推測できたりする。

 この店で困るといえば、出口が分からなくなることだろう。どこにレジがあってどこが出口なのか、小さい活字を読み終えた直後の瞳には判別しづらい。そう広くない店内に、いろいろなグッズが置いてあり、目に映るものすべてに興味がそそられることもあるが、似たような配置に個性豊かなグッズが置かれ、妙に頭が混乱するのだった。なんだか超マイナーな遊園地にきたような、そんな魅力に包まれている。

 店を出ると、ここが本屋であったことを忘れてしまう。お土産屋さんなのかジーンズショップなのか、何かだかよく分からない。なんなのだろう。不思議な空間に紛れ込んでしまったようでもあり、また必ず来たくなる誘惑が耳元で囁いている。ちょっと凄い店だ。次回はいつ行こうか。変な悩みですみません。


おしまい

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