叶姉妹とシャルドネ缶チューハイ (2003/06/04)

 
 今回は叶姉妹とシャルドネというまったく相互関係のないテーマをひとつのページにまとめてみよう。

 先日、テレビに登場した叶姉妹の妹とされる方の胸を見ていて、不思議に思った。「これって衣装じゃん」である。妙に人工的な張りのある巨大な胸をまざまざと見ていると、みぞおち辺りに線が入っていて、人間の皮膚とは感覚なのである。実際に、彼女の胸を肉眼で見たわけでもなく、ましてや触ったこともなく、さらには揉んだこともなく、吸・・・たこともなく、後ろから・・・
(誰か止めてくれ)なので、真相は分からないが、こうやって改めて眺めていると、露になった胸がドレスの衣装の一部に見えてくるから不思議だ。あまり女性の胸元をじろじろ見るのには慣れていないので(誰か・・・)、何とも根拠は曖昧ながら、ふと急に白けたりするこの頃だったりもする。そもそもこの姉妹は実の姉妹でもなく、コンセプトであり、なぜ彼女らがマスコミで取り上げられるのか、今ひとつ理解できないが、まあどうでもいいかという説もある。いずれにしても「本物」が近頃のテーマなので、ちょっと違和感を覚えたお茶の間の出来事だった。

 また今日、関東信越、東海エリアで発売された缶チューハイでシャルドネ味というのを飲んでみた。アルコール度数5%のウォッカベースで果汁が5%入っていて、その割合はシャルドネが3%でマスカットが2%という。マスカット味の缶チューハイは以前より親しんでいるので特にどうこうはないが、辛口白ワイン最高のブドウ品種シャルドネが入っていることには、相当の違和感を覚えた。なぜにシャルドネ? なのである。確かに、シャンパンをオレンジジュースで割れば、ミモザというカクテルになるし、カシスリキュールとスパークリングワインの組合せは、キール・ロワイヤルになる。ワインベースのカクテルも広く愛飲されて入るが、シャルドネ果汁をウォッカで割るという発想が、どうもワイン好きからは理解できなかったりする。シャルドネの知名度を使った商業主義の象徴といえば少し大げさだが、なんとなく好きになれない。実際に飲んでみたが、決して不味くなく、結構売れるに違いない味わいではあるが、マスカットの風味が強く、シャルドネ特有の燻したヘーゼルナッツやバター香、ハニー香などはありようもない
(ワインではないので当たり前だが・・・)。ここに高級ワイン用のブドウ品種であるシャルドネを使う必要はあるのか。この人工的な味わいと、本来シャルドネが達成しうる大地の恵みとの間には相当のギャップを感じざるを得ない。おいしいのだけれど、飲みながら妙に寂しさも覚えたりする。いずれにしても「本物」が近頃のテーマなので、ちょっと違和感を覚えたお茶の間の出来事だった。

 最近、主に食べ物関係だが、本物の技や本物の素材や本物の愛情に触れる機会が多く、非常にありがたいと思いつつ、感動の日々が続いていた。そんな頃合に、妙に人工的なニュアンスを感じると、いいようのない違和感を覚えるのは私だけだろうか。ふう。


おしまい


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