シャルル・ド・ゴール空港 2E (2003/07/01)

 
 パリの国際線の玄関口はシャルル・ド・ゴール空港である。この空港はかなりの大きさで、航空会社ごとのターミナルで降りないと、空港内の無料シャトルバスを待ってようやく乗るか、荷物をガラガラと引きずりながら相当な距離を歩くことになってしまう。なぜこんなことを書いているのかというと、大韓航空のターミナルが2Cから新規オープンしたばかりの2Eに変更になっていたからだ。2C2Eは意外と距離も離れていて、間にはTGV発着の国鉄SNCFの駅があり、動く歩道が随所にあるものの、なんやかんやで結構歩かされたりする。(その距離推定 東京駅と大手町くらいか)

 パリ市内から空港へはバスが便利だ。電車は各ターミナルから遠いことと、夜の治安が悪いので避けるべしとはある情報通の話。いずれにしてもパリでバスに乗り込むときに、運転手に航空会社を伝え、そのターミナルに着いたところで降ろしてもらうシステムになっている。何も言わずに乗り込むと、終点のターミナル1まで行ってしまい、全日空やKLMオランダ航空などのいくつかの会社を利用する以外は、シャトルバスに乗り込む羽目になってしまうので注意が必要だ(ターミナル1と2の間は歩いてはいけないくらい遠い)。ところでこのバスの運転手には、ターミナル情報が正確に伝わっていない場合も多く、さらにバス備え付けの一覧表のデータが古い場合は結構厄介だったりする。というのも、大韓航空は今年4月の時点ではターミナル2Cだったが、今回はターミナル2Eに変更されていたのだ。その大切な情報はバスには伝わっていなかった。そして以前乗ったバスの運転手の確認表には大韓航空は2Aとなっていたりした。私は、大韓航空に乗るたびに違うターミナルで降りてしまい、途方にくれるパリ最終日恒例の面倒くささに呆れるばかりだったりもする。これも旅の思い出ということにしよう(半分怒り、半分途方にくれつつ・・・)。

 ところで、肝心のターミナル2Eだが、下記の写真1や3のように全体的丸みを帯びたフォルムで、清潔感に溢れ、シャープな居心地のよさを演出している。と、ここまではいいのだが、実際にパスポートコントロールを受けて搭乗待合室に入ってみるといかにもフランスという光景が展開されていたのだった。免税店(写真2)がほとんどがオープンしておらず、というよりもまだ全然完成しておらず、乗り場としての機能と一部気の早い?免税店だけがオープンしているというありようは、ちょっと日本では考えにくかった。日本ならば、新規ターミナル完成を祝して各店舗がいっせいにグランドオープンしてその場を大いに盛り上げるのだろうが、フランスはそんな一斉のセでオープンさせる気はそもそもなく、皆が各自のペースで出店準備をしているところがお国柄を象徴している。
写真1 出発ロビー 写真2 工事中の免税店(一部) 写真3 搭乗待合室

 また写真3のように待合室は相当広く、居心地もいいが、いかんせんゲートから搭乗口までの間には、飲食店は一ヶ所しかなく(自分調べ)、缶ビール(330cl)が3ユーロ(420円)もするという大暴挙を展開されているので、水なり軽食は帰国間際にもかかわらず、持参すべしなのである。たしか出発ロビーにはそれなりのレストランが一ヶ所あったのでパスポートコントロールを受ける直前まで粘ってみるのもいいかもしれない。いずれにしても国際線は乗り遅れると大変な騒ぎになるために、早めに到着しつつも、結構暇をもてあそぶので、何かいいアイデアはないかと思案に暮れる帰国途中の出来事だったりもする。(ちなみに前コラムの通り、韓国での待ち時間の過ごし方は解決済みである)
 

おしまい


目次へ    HOME

Copyright (C) 2003 Yuji Nishikata All Rights Reserved.