成田空港のお勧めポイント (2003/07/02) |
世界の空港シリーズと銘打った特集も今回で三ヶ所目。今回は地元というには少し遠すぎる成田空港のお勧めポイントを紹介してみよう。成田空港はパリと同じようにふたつのターミナルに分かれていて、大韓航空やKLMオランダ航空などは、旧北ウィングの成田第一ターミナルに向かうことになる。ここは成田エキスプレスで行った場合の終点で、最新版の第二ターミナルの新しさとは違う趣があったりするから好きな空港のひとつかもしれない。
さて格安系チケットで旅をする場合は、飛行機の出発2時間前にカウンターで正規航空チケットを受け取ることになるのだが、問題はこの2時間の過ごし方である。そこは団体カウンターなので、先客次第ではかなり待たされるケースもあるが、運がいいとあっという間にチケットを受け取ることが出来たりする。そうすると搭乗までの待ち時間が妙に長く感じられ、何か腹ごしらえでもしつつ、空港を探索することになる(自分の場合は・・・)。二つある銀行でトラベラーズチェックなどで外貨の用意をするのもいいが、これも5分くらいしかつぶせない。ちなみに二行のレートは微妙に違うので、レートの方に並ぶのが得策で、それは店頭の電工掲示板を見るまでもなく、手続き待ちの行列を見れば一発である。このご時世、僅かといえどもレートの悪い銀行の方には人は並んでいないのだった。 銀行の隣には保険会社の窓口があり、ここで海外旅行傷害保険の加入手続きも出来る。保険はパックの何でもセットよりも自分のプランに合わせた単品(いわゆるアラカルトだ)に加入する方が断然お得なので、面倒がらずに小まめにチェックしたほうが時間もつぶれるし、経費も削減できる。個人的には短期の旅行の場合に、病気死亡の保険に入る必要があるのか疑問を持っているが、賠償責任保険やパソコンなどの高額商品を携行する場合は携行品保険に入ることは必須のように思われたりする。いずれにしても保険加入は搭乗直前のATMのような装置でも出来るので、事前に申し込んでない人は万が一に備えるのもいいだろう。 外貨購入と保険加入を済ませると、出国手続きまで暇になる。さてここからどこへ行くべきか。レストラン街によるのもいいが、えてして割高な価格設定に戸惑いを覚えつつ、味も期待できないかもしれない。そしてなによりこれから旅に出るのに日本円の小銭を増やすことにもためらいを覚えるものだ。小銭といえば、コンビニだろう。そうここにはレストラン街の二階に某大手コンビニエンスストアがある。私の行くべき場所はこのコンビニなのだ。価格はコンビニなので定価だが、自宅近くのそれと同じ価格で品数も申し分ない。おにぎりやサンドイッチなどを購入して、展望デッキで飛行機見ながら食べるもよし、乾電池や爪切り、脂取り紙、日焼け止めなんてのも買えるので、ちょっとした小物の忘れ物の補充には便利なのだ。 私の場合は、ここでペットボトルの水を数本買っている。パリに到着すれば、水くらいはいつでも買えると思ってはいけない。なぜならば、パリにコンビニはないからだ。平日の昼間にパリ市内に到着できるのなら心配はないが、夜の到着などでは水の購入に一苦労する。私が泊まるホテルには当然のごとく水の用意はないのだから。大きな駅の売店や自販機での購入はもちろん可能だが、ユーロ高を受けて概ね日本より高い。500mlで1.5ユーロだと210円にもなってしまう。貧乏をテーマのひとつに挙げるならこれは、はなっから避けたい。大手スーパーで1.5lのペットボトルは0.7ユーロ(98円)もしないので、水を買うなら大手スーパーの大きなペットボトルに限るのである。(ちなみにコントレックスの内外価格差には目を疑いたくなるほどだ)。つまり、パリ市内の大手スーパーに行くまでの間は日本で購入した水を持ち歩く方がコストパフォーマンスがよく、旅の途中で喉が渇いてもなんら問題はないのである。そして500mlの小さいペットボトルは持ち運びにも便利なので、1.5l版を購入したあかつきには、携帯用として小分けするのが得策だったりする。 水の確保という、そんな旅先での心配事もコンビニならば定価で解消できる。帰りのお土産用に開けてある荷物にも余裕があるので持ち合わせの小銭分買ったりするのもいいかもしれない。そして出国手続きまでの残りの時間を食べなれたコンビニ弁当を頬張りながら、朝から飛行機見ながら定価で買ったビールを飲むのも旅の醍醐味だ。 空港はコンビニに行くに限る。 ただ、コンビニでは医薬品が買えないので、風邪薬や下痢止めなどの海外必携品は、空港内の薬局に行く必要がある。行政改革の一環として、コンビニでの医薬品の販売が実現するならば、こんな空港の片隅で意外に重宝するかもしれないと思いつつ、ディスカウント系の薬局が空港に出来てくれれば、水ももっと安く買えるのになあと思いつつ、思いは遠くブルゴーニュへと向かうのだった・・・。 おしまい Copyright (C) 2003 Yuji Nishikata All Rights Reserved.
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