あるハンバーガー (2003/10/17)

 
 モスバーガーから期間限定で発売中の[グリーンアスパラ オランデーズソース添え ジャンバラヤチキンバーガー]にマイブームの予感が走っている。このハンバーガーは一言で言えば、お洒落なソースを使ったスパイシーなチキンバーガーということになりそうだが、このハンバーガーにはちょっとしたサプライズがあるから楽しくなってくる。表題の通りグリーンアスパラが、おおおっというくらいたくさん挟まれているのだ。パンの間に挟まれていて、なんでこんなにアスパラがあるのか不思議と思いつつ、これを分解して白いお皿に盛り付ければ、立派なメインディッシュになりそうなその勢いに、ちょっといいかも、である(ただしパンに挟んでないと320円では決して食べられそうにないくらい食材がふんだんに使われている・・・)。スパイシーチキンは気持ち胡椒多めかなあと思いつつ、ローヌワインに合わせたくなる衝動も一瞬だが表面化したりする。またグリーンアスパラとチキンの温度差があり、若干パンで挟むのには無理があるかなあと心配しつつも、この絶妙なアイデアとそれを実現する技術と、そしてなによりあの人の笑顔が心に染みたりする。

 あの人とは誰か。残念ながら、女性ではない。辛いっす。実は、先日某所でこのハンバーガーの開発責任者と食事をする機会があり、このハンバーガーについてその苦労話をお聞きしていたばかりだったのだ。正確に言えば、その苦労話に心動かされ、モスバーガーに現物を買いに行ったのだが・・・。ハンバーガーを頬張りつつ、「アスパラに苦労してね」と呟く某氏の自信に満ちた顔が忘れられない。

 ある商品(ほとんど食べ物だ・・・)の評価をするときは、味わいそのものを評価すべきで、開発担当の苦労話は不要な要素だ。しかし、「おいしい」のために誰が何をしたかのような話は、食卓を大いに盛り上げるからうれしくなる。職人の顔が見える料理には思い入れも強くなり、なんだか幸せだったりする。ワインも同じ。それを作った人の表情が見え隠れすると、「おいしい、まずい」をこえた何かに接することが出来るので、食卓が豊かになって、しいては腰まわりも豊かになるから、ちょっと痛し痒しだ・・・。

 やばい。食べてばっかりだ。走らなきゃ・・・。


現物はこちらを参照 http://www.mos.co.jp/menu/calory/h_41.html

おしまい


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