紅生姜の重み (2004/02/09)

 
 某日。そろそろ牛丼も各店から消えつつあるので、夕暮れ時にふらりと吉野家に寄ってみた。

 前回はカレー丼を食べたが、今回は素直に並盛を注文。向かい側では女性の二人連れが、名残惜しさ系の駆け込み需要というよりは、記念碑的に初めて牛丼屋さんに入ってみましたと思しき違和感があり、物珍しそうに牛丼を食べていた。まあ、そんなことはどうでもいいのだが、久しぶりに牛丼を食べてみたものの、率直な感想は、そんなに旨いモンでもないなあ、であった。肉の臭みがどうも苦手みたいって感じで、醤油と辛くない七味をかけつつ、自分なりの味に変換して食べ進めてふと思った。(たまごで味を変えるという裏業もあったが、新聞報道によれば駆け込み需要的なお客さんは、牛丼しか頼まずたまご、みそ汁、おしんこは注文しないというから、結構面白い現象だ)

 何を思ったか。それは、BSE騒ぎで牛丼が脚光を浴びているが、実は紅生姜のほうも大変なことになっているのではなかろうか、ということ。紅生姜は牛丼には欠かせないサイドメニュで、丼の牛肉を早々に食べてしまった後は、往々にして「紅生姜丼」の装いになりつつもある貴重な食材である。しかしこの紅生姜、カレー丼や鮭イクラ丼には、どうもピンとこない。(豚系の丼には合いそうかもしれないが・・・)

 もしかすると米国産の牛肉輸入停止を受けて、生姜メーカーも大打撃を受けているのではないかと心配になってきた。早速朝刊でチェックしようと思いつつ、そういえば今日は、新聞休刊日だと思ったりするこの頃である。紅生姜って牛丼以外には、何に付いてきたかなあ・・・?

おしまい 


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