「Love Letter」 (2004/02/15)

 
 愛車兼名車のフェラーリ(号)が車検から返ってきた夜。

 1995年製作の岩井俊二監督・中山美穂主演の映画「Love Letter」がフジテレビ系列で放送されていて、しっかり見てしまった。この映画、実に32回目(自分調べ・・・)の観賞で、あらかた台詞回しも暗唱できたりするが、いい映画は何度見てもいいものだと、素直な感動に包まれたりした。映画のすばらしいさは観賞する回数に比例するという持論に基づけば、やはり「Love Letter」は日本映画を代表する作品で、これを上回る観賞回数を誇るのは、「ルパン三世カリオストロの城」しかないなあと思いつつ、後半のちょっと木っ端はずかしい場面は裏番組など見たりして、まあいつもと大差ないバレンタインデーの夜を過ごしたりした。(そのシーンのすぐ後に豊川悦司がむっちゃいい台詞を言うので聞き逃さないように注意が必要なのだが・・・)

 そういえば、逆光の使い方や台詞の余韻の扱い方など、今放送中の「白い巨塔」との共通点をいくつか発見しつつ、ワープロがパソコンへ、手紙のやり取りがEメールへ、ポラロイドカメラがデジカメへと変化した僅か10年ばかりの歳月の流れに戸惑う夜でもあった。しかし道具が便利になっても、本質は変わらないのだと、思ったりするのは、本格芋焼酎・黒麹仕込み相良仲右衛門のアルコール度数が普通の芋焼酎よりも5度ほど高い30度であることと関係がないとはいえない、そんなほろ酔い気分の夜だったからかもしれない。
 
 しかし今回の放送(プレミアムステージバレンタインデー特別企画と銘打っている)では、助演女優の鈴木蘭々のシーンがことごとくカットされているような気がして、至極残念なのである。鈴木蘭々の強烈な個性が、いい味出しているのになあ、である。また途中で入るCMも民法放送ゆえにやむを得ないと痛感しつつ、監督の意図しない流れの途絶え方に違和感を覚えたりした。

 32回も見てしまっているので今更ビデオなりDVDは買えないけれど、永久保存版として、ノーカットバージョンを手元に置いとくのも悪くないような気がしたりする。3月にスカパーでノーカット版を放送するという噂もあるので、そこら辺が要チェックかもしれない・・・。

おしまい

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