湘南ってどこですか (2004/06/16)

 
 神奈川県には湘南と呼ばれる地域がある。海をイメージする湘南はそのブランドイメージも強く、どうやら憧れの場所ひとつらしい。しかし、湘南とはいったいどこを指すのか、未だ明確にならず、人によってイメージ場所も違うから面白い。

 某夜、某所で某氏らとの会話によれば、湘南は、世代ごとに場所が移り変わってきたという。湘南発祥の地は、文献的に大磯ということでほぼ決まっているが、この説を支持するのは主に当サイトの管理人と高齢者らしい。彼らよりも若いヨットをこよなく愛する世代は、葉山をイメージし、サザンオールスターズを意識する最近の人たちは(って誰)は、藤沢、茅ヶ崎を指すという。しかし茅ヶ崎には未確認ながら、「湘東」という石碑もあるらしく、小田原界隈の西湘地区とも連動し、なかなかに湘南を固定化できなかったりする。また市町村的な分け方ではなく、JR東海道本線または国道一号線(東海道)よりも海側一帯を指すという説もあり、地元民としてはこの説にも一票を投じたくなるから不思議だ。

 湘南を特定できない理由のひとつとして、平塚の存在も挙げられる。最近は海水浴場もオープンし、湘南ナンバーの陸運局があり、サッカーのベルマーレを有するものの、どうしても「海」のイメージから遠い街、それが平塚。また平塚と茅ヶ崎を分ける相模川の存在も大きく、明らかに神奈川県の文化を分断しているこの川も湘南を特定させない要因なのかもしれない。

 そして鎌倉。ここは昔、日本の首都だったこともあってか、鎌倉は湘南ではないと断言する人は、非常に多い。それを裏付けるかのようにHAN○KOという雑誌でもその特集記事は「鎌倉&湘南」と明確に区別している。ただし地元の「湘南物○」はそのエリアに鎌倉を含み、逗子を含まず、葉山を網羅している・・・。どっちなんだ・・・。

 ところで、鎌倉の材木座海岸に店を構える「湘南ワインセラー」は、地元民ならその命名に違和感を覚えつつ、店長が熊本出身ということを考えれば、地元民にはなかなか命名出来ない鎌倉の地での「湘南」に、新たなる息吹を感じつつ、めでたく開店1周年らしい・・・。

 話は横にそれつつも、そういえば箱根は湘南ナンバーで、鎌倉は横浜ナンバーなんだよなあと思いながらも、我がフェラーリ(号)は湘南のプレートを前後に配置しつつ、国道134号線を西に、東に、走るのだった。

 で、湘南ってどこですか・・・。


おしまい


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