暴走族の素顔 (2004/08/07)

 
 湘南の場所柄か、結構暴走族に遭遇することも多い。

 そういえば近頃はあまり見かけなくなったなあと思っていたが、昨夜近所でブルンブルンと騒音を立てながら、妙に遅いスピードで走るオートバイの集団に遭遇した。うるさい輩はちょっと敬遠したいなあ、イチャモンつけられて我が愛しのフェラーリ(号)に傷でもつけられたら大変だと思いつつ、お兄ちゃんたちを見つめると、意外にみんな若そうで、結構かわいらしい顔つきのお兄ちゃんも散見された。

 「可愛いというか、若いというか、おもちゃみたいだ」

 上記がそのときの率直な感想である。

 昔は暴走族といえば、怖いというイメージが強かったが、こうして久しぶりに眺めてみると、彼らの意外な若さに、私も歳をとったなあとなぜか感慨にふけってしまうのだった。そして、彼らを取り締まるお巡りさんも若い人たちが多く、この国の治安は、年下の人たちに守られているのかと思うと、なんだか急に切ないやら、なんやらの思いに駆られるから、ちょっとなあ、である。

 「うるさいぞ。静かに走れ」

 年上として、彼らに説教のひとつも垂れれば、意外に素直に応じそうな、そんな横顔を眺めながら、(結局は何もせずに通り過ぎるのを待っていただけだが・・・)、日中は暑いが、夜ともなれば秋風のような涼しさが感じられる8月初旬の湘南なのであった・・・。


おしまい

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