フレンチのはしご 2 (2004/08/10)

 
 再び、またバカやってしまいました(笑)。

 先日、タイユバン・ロブションとル・ゴロワに同じ日に訪問し、二食続けてフレンチを食べてしまった記憶も新しいが、その舌も乾かぬうちに、今度は同じ店のランチとディナーを同じ日に食べてしまうという奇行?をしてしまった。あはは、である。店の名は、毎度セミナーでおなじみの「ブラッスリー・H x M」。しかし、改めてここの美味しさを知ってしまうと、他の店がドンドン遠ざかっていくのが分かるから不思議である。

 昼は、甲府の友人が夏休みを利用して湘南界隈に子供と遊びに来ていたので、一緒にランチということになった。昼メニュも充実しているお店だが、せっかく来てもらったので、夜メニュを食べようということになった。アミューズとして出されたグジェールをつまみながらスパークリングワインで乾杯などしつつ、菊池シェフ自慢のオードブルや吉田おばちゃんのブサイク野菜を取り分ける。アラカルトで頼んだ魚は鯛。肉は高座豚。美味である。そういえば、先週もここで夕飯を鎌倉の某氏と食べていたような記憶もよみがえりつつ、美味しいものはいつ食べても美味しく、その友人も満足してくれたようだった。そしてお盆休みとはいえ、昼からのワインは酔いも早く、またおとなしくしていた友人の子供の集中力がなくなるのも早く、食後のコーヒーも早々に、海水浴場を散歩したりしたのであった。(お店から海水浴場はあるいて数分なので、食後の散歩にはもってこいなのだ。そして子供が一緒だと、水着姿ではしゃぐ女の子たちにもすんなり話しかけられ、ナンパ率ほぼ100%という驚異的な数字を残しつつも、その後の展開が全く期待できないので、実質の成功率は0%だったような気がしてならず、まあ、いいかではある・・・)

 そして夜。今度は小田原の日頃大変お世話になっている某氏が、後日明らかにされる要件で、自宅に来てもらった御礼に、御飯でも食べましょうということになったのだが、ふと頭に浮かんだのは、「H x M」の料理を某氏にも食べてもらいたいという思いだった。あそこの野菜を食べてもらわずに、小田原に帰ってもらうわけにはいかないだろうということで、この日二度目の「H x M」での食事が始まった。

 今度は2850円の「シェフの創作メニュ」(アミューズ、前菜、魚、肉、デザート、コーヒー付でこの価格はありえないというほどのコストパフォーマンスを展開している名作コース)にしようかと思いながらも、某氏のリクエストに答えて、野菜とスープをメインにアラカルトを構成してみた。ここは、しかし野菜がうまい。もちろん魚も肉も美味しいのだが、こうも野菜のうまみを十二分に引き出されると、心躍るほどに嬉しくなる。野菜は家の近所で、吉田のおばちゃんが有機農法で栽培したもので、毎日デリバリーしてくれる逸品。店頭でも販売されていて、「吉田おばちゃんのブサイク野菜」とタイトルが打たれているのを「ブサイクおばちゃんの吉田野菜」と読み間違えてはいけないよと注意を受けつつ、色とりどりの野菜を頬張ってみる。うまい、のである。サラダ仕立ても美味だが、どうやらシェフは煮野菜が得意料理とみた。そして一見、居酒屋メニュにもなりやすい、カリカリのエビもしっかりとフレンチの一皿として存在感を示し、ハッピーである。

 ビール片手に美味しそうに食べ進める某氏を見ながら、二食連続ながら着てよかったと思いつつ、車で送る必要があったので私は水を飲みつつ、素敵な夕飯を共にさせてもらった。そして某氏を無事家まで送りつつ、携帯電話に耳を当てると、いつものメンバー(大森さん(仮名)のぞく)が、こともあろうに「H x M」でお茶をしているという。・・・。ということで、この日三度目の訪問は、実現してしまい、某美人チーフの目が点な対応に恐縮しつつ、コーヒー片手に、なんだかとても長い一日は終わろうとしているのだった。(コーヒーは1ヶ月有効パスを持っているので、無料で飲めた・・・)

 一日に三度訪問しても楽しいお店。それがこの店の特徴だろう(自分調べ)。


おしまい

目次へ    HOME

Copyright (C) 2004 Yuji Nishikata All Rights Reserved.