カンパニョーロ (2004/09/07)

 
 最近、自転車に乗って、神奈川県沿岸部を散策している。それというのも、柄にもなくというか、どういうめぐり合わせか、いろいろあって自転車通には垂涎の自転車部品の「カンパニョーロ」が多数装備された自転車に乗っているのだ。(フレームメーカーは、よく分からない・・・今度じっくり見てみよう。・・・MBKだった)さすがはツール・ド・フランスでも活躍しているパーツメーカーだけあって、乗り心地は快調で、いつものママチャリでは、数キロも走れないが、この自転車ならマラソン距離が短く感じられるほど、スイスイ走ることが出来るのだった。

 ただ自転車に全く疎いものには、その価値観は未だに分からず、相当凄いものらしいが、どうも宝の持ち腐れ的な状況は脱しきれていなかったりする。ところでこの自転車は、大抵の自転車にあるはずものがたくさんない。まずは、ライトがないので夜は怖くては知れない。またスタンドもないので、どこかの壁に立てかけるしかなく、泥除けもないので、雨の日には走りたいとも思わない。呼び鈴(ベル)もないし、鍵も付いてない。タイヤの空気も2週間ほどで抜けてしまうし、ギアチェンジのレバーがまさかハンドルのグリップ部分にあるとは知らず、しばらくはギヤがいっぱいあるのに変速できないでいたのだった。

 こうもナイナイ尽くしの自転車だが、カンパニョーロ製の部品ゆえに相当高価らしく(どうやらフェラーリ(号)よりも高いことは間違いないらしい・・・)、某氏からのアドバイスに寄れば、コンビニでジュース買っている間に盗まれる可能性があるので、注意してねとのことだった。←だから一度もコンビニに立ち寄れないでいる。

 そんなすばらしい自転車を、その価値観をよく理解していないものが、乗っているから、世もおかしい・・・。そして海沿いの国道134号線には信号もあまりなく、風さえ強くなければ、自転車もスイスイ走れ、また夏場は水着の女性も平気で道を歩いているので、大いにハッスルしつつ、快調に飛ばすことも出来るのだった。(夏が終わって寂しい限りである・・・)。また山側の道には、車で通過する分には気がつかなかったが牛舎もあり、牛のあの独特の香りを嗅ぎつつ、牛より水着の方がいいなあと思いつつ、いつも海ッぺりに行ってしまう根性なしに、まあやむを得ないと自己弁護するのだった。

 神奈川県のこのあたりは信号も少なめで、サイクリングには、なかなかいい感じの道がある。ただヘルメットを持たないものには、東名秦野中井インター近くの山坂道の下りはスピードが出すぎて恐怖を感じ、海沿いの道ではフレームやらがすぐ錆びちゃいそうで、なかなか度胸もいるのだった。また、おかげさまで、県内各地に馴染みにさせてもらっているお店も多く、ついつい休憩がてら、そこで長めの休憩を取ってしまうから、あまり体力づくりには役立っていないような気がしないでもない。(ついついコーヒーやらビールやらを頼んでしまうので、小銭も欠かせず、ジャラジャラさせながら走っているかも・・・)

 自転車部品の最高峰 カンパニョーロ。

 湘南の大地にて、雨が降らず、風もなく、太陽の光があるときに限り、意外なスピード(早いのか遅いのか・・・たぶん後者)で走っている一台を見かけたならば、それは案外、私かもしれない。今のところ、それなりの服装はもっていないので、ユニ○ロのポロシャツで代用し、首にタオルを巻きつけながらブサイクに走っているので、結構遠くからでも識別できそうで、ほんとすんませんである。


おしまい

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