カレーの食べ方 最終章 (2004/10/23)

 
 「カレーはスプーンではなく、フォークで食べる方がうまい」

 なぜならば、カレーをスプーンで食べようとすると、特にカレーが「ゆるめ」の場合がそうなのだが、スプーンの裏側をべったりと舐める感じになり、真っ先に金属的な味わいを感じてしまうからだ。フォークならば舌との接触度合いも低くなり、その分ゆるめ系では食べにくくはなるものの、せっかくのカレーと御飯の絶妙な組合せを金属的な味わいに汚染?されることなく食べられるから、美味しいのだ。

 かりに友人から、「このカレーおいしいからちょっと食べてみて」と誘われて、スプーンがないので、そのまま同じスプーンでちょこっともらう場合は、いくら親しい仲とはいえ、舌に当たらないように、さらっと食べようとするからスプーンの味は感じずに済む。したがってスプーンで食べようと、フォークで食べようとそんなに味わいの差は生じないが、自分のスプーンでごっそりと食べる場合は、もろにスプーンの外側の縁を舐めることになるから、カレーの味わいが損なわれてしまうのだ。どうです。こうして文章にしてみると、実にすばらしい理論だと思わざるをえないでしょう(自分調べ)。

 ところで最近TBS系の水曜日の深夜番組で、スプーン一杯分の料理を作って三人の料理人が競うというものがあるが、あれはスプーンが大きすぎて、なんだかなあと思うと同時に、スプーンの金属的な味を舐めているような気がして、フォークに代えればいいのにと思ったりするから、不思議だ。しかも高い食材ばかりが勝利するので、ちょっと・・・かもしれない。出演するフードジャーナリストの某女史とは都内で時々お会いするので、今度フォークにしたらと提案してみようかと思ったりする。(まずはカレーから、フォークにしてみたらと・・・)


おしまい

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