どっちなのだろう (2005/01/12)

 
 昨年末のインド洋の大津波の被害が連日報道されているが、ある週刊誌にこんな写真が掲載されていた。

 津波後のビーチで日光浴を楽しむ観光客の姿、だ。

 未曾有の犠牲者を出し、かつてないほどの甚大な被害を被り、今も尚復旧のめどすら立っていない現場で、裸でのんびりと読書を楽しむ彼らは、現地の被災者にとってどう写るのだろうか。こんな時に非常識な、という批判は結構簡単だが、被害地が観光地であったことを考えれば、津波によって満足なサービスが得られないことを知りながらもキャンセルなどせず、観光を楽しむ彼らには、紛れもなく被災者たちのお客様なのである。ボランティアも大切だが、こんな状況下でも訪れてくれるお客様はもっと大切なのかもしれない。

 私にとって、今回はいわゆる対岸の津波なので、被害の大きさに同情はするものの、不謹慎ながら、今ひとつ実感がわかないが、津波の後のビーチで読書を楽しむ観光客の姿は、私を大いに混乱させるのだった。観光客の存在は、不謹慎なのか、感謝なのか・・・。とても微妙で・・・。


おしまい


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