225クローネの使い道 (2005/03/23) |
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先日のブルゴーニュ一人合宿は、いろいろあってコペンハーゲン経由での旅になり、行きは雪のためフライトがキャンセルされたりしてすったもんだがあったが、なんと帰りの便もアクシデントがあった。なんでも航空設備の調整により、フライトが6時間も遅延されてしまったのだ。またかよ、と思いつつ、飛ばないものは致し方ない。待つしかなかろう。しかし食料も水も現金も持たないものにとって、この過酷な6時間耐久は、厳しかろうと思っていた。
実は、パリの出発時刻は11時半だったため、市内を早朝7時過ぎに御飯も取らずに出発して、リムジンバスで空港に着き、そのまま搭乗していた。今回の旅ではユーロをきれいに使いきり、財布には現金がなかったので、空港の待合室で何か食べることもできず、腹ペコの状態だった。お昼の機内食に大いなる期待を寄せていたのだが、なんとパリ-コペンハーゲン間は食事と飲み物のサービスは、有料での提供だった(前列のビジネスシートは、さにあらず。それはあたかも成田エキスプレスの車内販売のような光景だった・・・)。コーラが1本で3ユーロ=3ドルという為替的にも価格的にもビックリ価格で、カードでの支払いも可能だったが、今までいくつかの飛行機会社でもってヨーロッパを往復していたが、食事が有料だったのは初めてで(行きのフライトは、キャンセルされた関係でお詫びをかねて食事が出ていたようだ)、どうも納得がいかず、ここはガンコに何も注文することなく、コペンハーゲンの空港に降り立っていたのだ。 腹も減ったし、喉も渇いていた。 そこへ待機時間6時間の無情な知らせが到着したのだった。 しかし、捨てる神あれば拾う神ありで、空港にこだまする日本語のアナウンスに寄れば、大幅な出発遅延のために飛行機会社から空港内でのお食事券が配られるというではないか。早速乗り継ぎカウンターに行き、 で、何を食べるか、である。フライトまでの待ち時間は6時間。名物らしいサーモン料理のセットとビールでちょうどそのあたりの金額内で納まるが、一人で御飯を食べても、おそらく待ち時間を入れても30分もかからないだろう。それでは間が持たない。しかもペットボトルをもっていないため、途中で喉が渇いても水すら飲むことができなそうだった。もちろん、空港内のショップには水もお酒も売っているが、クローネはもちろんのことユーロも持たないものにとって、僅かばかりの金額をカードで支払うことに抵抗感もあったりした。 腹ペコのおなかを摩りつつ、空港内をてこてこ歩いていくと、学食風のレストランを発見した。そこでは日替わりランチ?ようなプレートをチョイスしつつ、ビールやサンドイッチ、ケーキやコーヒーなどを選び、レジで精算し、そのあたりのテーブルで食べるというスタイルだった。食事的には、そんなにうまそうではなかったが、タイ風カレーが水つきで89クローネという設定で、他にビールやら何やらを頼めば、225クローネを有効に遣いきれそうな気がした。手計算でいろいろな組合せを試しつつ、いざお盆をもってビールやら御飯やらを注文したのだった。 タイ風カレー、水500ml、サンドイッチ、地元瓶ビール2本、三角形のお土産風チョコレート2本、チョコ菓子2つ。 全部で224クローネだった。これで待ち時間はビールを飲みつつ、チョコのひとつも齧っていれば、また時間も適当につぶれることだろう。水のゲットも異国の土地では大切なのだ。 レジでは、担当のお兄さんが、「おお!!ナイスジャン」と言わんばかりに、親指を立てて、にっこり微笑んでくれた。私もそれに笑顔で答えたが、じつは、225クローネを使いきることができず、1クローネをあまらしてしまった後悔の念が私を襲っていた。よくよく計算すれば、サンドイッチをやめて数あるビールの組合せを変更し、3本チョイスすれば、ちょうど225クローネになることが、すぐに判明したからだ。 うーん。残念。1クローネに、こだわりきれず、そのことが後々の人生に大きく影響を及ぼすとは、そのときはまだ誰も気付かないのだった。(ほんとかな) ところでタイ風カレーだが、意外においしく、しっかり辛味も効いて、なるほど水がセットされている理由も分かるというものだった。一つ一つちゃんと調理しているところも、いい感じで、自分でお金を払っても許せそうな味わいだったが、為替的に想像すると1500円くらいになりそうで、空港で食べる御飯はいずこも高いんだなあと思ったりしたのだった。 次は、どこの空港に出没しようかな。 おしまい Copyright (C) 2005 Yuji Nishikata All Rights Reserved.
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