先日、平塚のにっぽん料理nononaさんで行われた「弓木野さんの有機野菜」と、「和の技と心」、そして「ブルゴーニュ魂垂涎の自然派ワイン」のコラボレートの会でのお品書きを、ここのスペースで紹介してみたい。なぜならば、私はこのお品書きに痛く感動し、大いに心が揺さぶられたからである。「大地の唄」と銘打たれたお品書きを、磯部氏の了解を得た上で、当日参加できなかった方のためにもここに紹介する。
【 大地の唄 】 |
2005年7月10日(日)18時半スタートの会
【Slow Food にっぽん料理 nonona 野野菜】
店 主 : 磯 部 繁 樹 |
白いへんてこりんな器に白い胡麻豆富。
弓木野さんの畑から届いた人参。少し土がついたまま焼いて炊く。
ほのかに香ばしいすり流し・・・夏 !! 不断草。たっぷりのお出し・・・
長くてやわらかい長茄子。一度揚げてすぐ皮むいておひたし・・・
いろんな形の茄子。冷たい揚げ出し・・・
海からもお客さん、さごし。汐焼。今日は脇役だ !!
太陽をたくさんあびるピーマン、ししとう、いんげん。ただ「焼け !!」と言ってます
ずっしりとした賀茂茄子。ワインに合うかな ? 田楽。
お口が瑞々しいものをほしがってるかな ? トマトときゅうり切ります、
ペルルドセルのお汐も忘れずに・・・
今日のメインはじゃがバター ? ガッツポーズしたのは奥田さん・・・ !!!
そして人参、やっぱりこの食べかたが一番好き。空芯菜おまえもか !!!
皮一枚だけむいた玉ねぎ、少し焼いてゆっくり煮込む・・・ゆっくりゆっくり・・
少しの油の中をおよいだつるむらさき。味がいばってます。
丸いズッキーニも油の中をおよぐのは得意・・・・。
御飯の前の〆は小さな赤い玉ねぎ。うすく切って三杯酢。
新潟から届いたお米。今日はいっぱい炊くから美味しいね。
きゅうりのお漬もの。タネのたころがとってもおいしいね。
今日はキレイな着物が足らないかも・・・。
でも主役は君たちだ !!!
|
(お品書きの原本は縦書きの直筆。原文ママ) |
|
ワインリスト |
|
収穫年 |
ワイン名 |
造り手 |
n.v. |
シャンパーニュ ブリット |
フランソワーズ・ベデル |
2004 |
万力甲州 |
金井一郎 (金井醸造場) |
n.v. |
クオーツ |
クロード・クルトワ (レ・カイユー・デュ・パラディ) |
2002 |
アンジュ ラ・リュンヌ |
マルク・アンジェリ (ラ・フェルム・ド・ラ・サンソニエール) |
n.v. |
ラ・プリム・エルドゥロー |
ミッシェル・オジェ (メゾン・ブリュレ) |
1999 |
ラ・カイエール |
クロ・デュ・テュ・ブッフ |
1999 |
ラ・グラヴォット |
クロ・デュ・テュ・ブッフ |
2002 |
ニュイ・サン・ジョルジュ1級 |
プリューレ・ロック |
n.v. |
ラ・リュノット |
クリストフ・フーシェ |
店主・磯部氏の思いの丈と気合が、お品書きから滲み出ていると思いませんか。
当日参加された方々の薄紅色した笑い顔を思い起こしながら、なんだかとても感動してしまいました。
バイオダイナミックスを含んだ有機農法によりすばらしい野菜を作ってくれる弓木野さんと、そのお野菜(お米を除く)を、和の技法と心で13種類ものお料理に仕上げた磯部さんと、ビオディナミあるいはビオロジー農法またはそれに準じた造り方でぶどうを育て、亜硫酸の使用を極力控え、そこにいる微生物と酵母の働きによって美味しいワインを造り上げたワインメーカーの人たちに感謝せずにはいられない、ある夏の日の夜の出来事だった・・・。
お国や立場は違っても、志を共にする人たちの饗宴は、なんともすばらしいのである。
おしまい
目次へ
HOME
Copyright (C) 2005 Yuji Nishikata All Rights Reserved.