「シュナの旅」 (2005/09/01)

 
 「シュナの旅」

 この物語の作者が、即座にわかる人は、相当な宮崎駿ファンに違いないだろう。

 アニメージュ文庫から出版されている「シュナの旅」は、1983年に初版が印刷され、私が愛知県某所のヴィレッジバンガードという本屋さんで見つけたのが先週で、それはすでに55刷にもなっている。物語は、チベットの民話「犬になった王子」が元になっているようで、作者自身が語るように地味な構成となっている。作画には、「風の谷のナウシカ」や「もののけ姫」「千と千尋の神隠し」「ハウルの動く城」に通じる風景も多く、宮崎駿の一貫性を垣間見ることもできたりする。

 この作品をもって、宮崎アニメの代表作と言う人は、まずいないだろうが、宮崎アニメを語る上で、この作品を呼んでいるか否かで、宮崎アニメ談義のその場の雰囲気を自分に有利に誘導できそうな予感も漂いつつ、天才は一夜にしてならず、ということを身に染みて思うこの頃だったりする。

 愛知県のその本屋さん以外では、どこに売っているのか今ひとつ不明だが、(系列の他店では売ってなかった・・・)、どこぞの本屋さんで見かけたなら、即買いをして欲しい一冊だったりもする。そしてこの物語は、中途半端なところで終わり、その続きはどこかで語られるだろうと綴られているが、それがどの物語なのか、作品として完成しているのか、誰か知っているなら教えてもらいたいこの頃だったりする。

 誰かこの物語の続きを知っていますか???

 
おしまい


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