トラックドライバーの怒りの矛先 (2005/12/06)

 
 最近は、車で出かけることが多く、しかも一般道を3-6時間くらい平気で運転するもので、道中いろいろな場面に遭遇したりする。猫や犬が突然車道に出て、ビックリすることもたびたびあり、これは一歩は間違えれば大惨事になりかねず、犬をよけようとして対向車線にはみ出して、そのまま対向車と激突なんてことにならないように、前方の動物には特に注意したりしている。

 で、全然話は変わって、ある平日の午後、国道246号線が渋滞していた。

 三車線ある道路の真ん中の車線にトラックがハザードランプを点滅させて止まっており、それを避けるように車が両サイドに車線変更して渋滞が引き起こされていたのだが、トラックのすぐ後ろには一台の教習車が止まっていた。お釜でも掘ってしまったのかな・・・。そんなことを考えながら、トラックとその後ろの教習車の脇を通り抜けようとすると、なにやらトラックドライバーが凄い剣幕で怒っていた。

 会話の内容はわからないが、どうやら教習車の走りがチンタラしていて、それがドライバーの逆鱗に触れたらしい。二台の車には事故らしき形跡は見られず、どうやら事故ではないようだ。で、ドライバーの矛先は、かわいらしい女性運転手ではなく、七三分け系のおじさん教官に向けられていた。仮免をとったばかりかもしれない女性は、顔面蒼白で、震えていた。隣の教官は、まいったなあという具合で狼狽している。

 うーん。私も教習車にいらいらしたことはあり、しかし教習車ゆえにかなりおおらかな目で見ることがほとんどで、自分の仮免時代を思い出しつつ、ほくそえむことはあるが、このドライバーは、教習車相手に何もそこまで怒るのもどうかと思うほどの剣幕だった。おそらく車線変更やらスピードの問題だろうと思うが、渋滞を引き起こすほどの怒りとはなんだったのだろうかと思ったりする。

 運転の慣れない女性を困らせ、渋滞を引き起こしたトラックドライバーには、一言あってしかるべきかとは思うが、彼の唯一の共感点は、怒りの矛先を教官にむけていたことだろう。それは矛先として正しいなと思う。しかし平日の246の渋滞はこんなことでも起きてしまうのだった。彼らがこの場を去ったあと、渋滞だけが残る国道は、なぜここがこんなに混んでいたのか不振がる運転手も多いことだろう。その渋滞の秘密は私と数人の運転手だけが知っているのだった・・・。(秘密は知っていても、落ちはないなあ・・・すみません)

 おしまい


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