84歳の「卒業」 (2006/04/09)

 
 昨日、深夜の国道134号線を西に走っていると、FM横浜から、84歳の男性が歌う尾崎豊の「卒業」が流れてきた。

 FM横浜によると、84歳で熱唱するおじいさんが、今、話題になっているといい、今朝ほどネットで「84歳」「卒業」などのキーワードで検索すると、そのおじいさんの経歴などを紹介するサイトにたどり着いたりしたが、正直な話、このおじいさんの歌声やソウル、経歴などには全く興味が持てず、それはとてもどうでもいいことのように思えたのだが、次の一点において、私はとても高揚したのだった。

 尾崎豊の「卒業」は、名曲なんだということに、だ。

 尾崎の歌を直接、ライブで聴いたことはなかったが、学生時代にカラオケボックスで熱唱する某氏や某氏の姿が、「卒業」のメロディラインに重なるように、一気に蘇ったり、かく言う私も、歌詞をほぼ完璧に暗誦していることに気づき、おじいさんの歌の途中でDJの話がかぶったあとで、私はフェラーリ(号)のステアリングを握りながら、尾崎を口ずさみ続けたのだった(熱唱してしまったという説もあるが・・・)

 尾崎が死んで、もう何年にもなるというのに、「卒業」は今もその輝きを失っていない。

 歌は世につれ、世は唄につれ、おばあさんは川に洗濯に・・・(外しました、すみません)。

 フェラーリ(号)から下車し、尾崎のCDを今こうしてごそごそ探しつつ、「卒業」して、一体何が解ったのかと口ずさみながら、夭折の尾崎の歌声が今蘇る。歌のパワーはすごい。そして尾崎豊は、もっとすごい。まさかそんな、忘れかけていた尾崎のすばらしさを、84歳のおじいさんに教えられるとは、世の中のめぐり合わせの不思議さに、ちょっといい感じなのである。

 ちなみに同じ尾崎の名曲「シェリー」を聴くと、某カップヌードルのCMの、パリダカの砂漠を思い出したりします。


 おしまい


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