新製品の寿命 (2006/06/18)

 
 少し前の経済系の雑誌(注)に、コンビニエンスストアでの新製品の寿命についての記事があり、大変興味深く拝読したが、ここで、恐るべき事実が明らかにされていた。それは新製品投入初日と、翌日の売り上げ状況によっては、翌週には棚から外されてしまい、不良在庫のレッテルを貼られた商品は、ディスカウント店にまわされ、その使命を終えるというものだった。いわゆる即死という状態で、そんな新製品はどうやら50,000としているらしいのだ。

 そして定番化された商品を除けば、コンビニでの新製品の寿命は、平均で3週間という。

 これは短い。フランスのスーパーなどで陳列されている商品が、何度訪ねようとも、ちっとも代わり映えしないことに比べると、驚異的なサイクルの短さだが、最近ではこの短さを逆手にとって、そもそも3週間の販売期間しか想定しない、超ショート・ヒットを目指して商品を開発しているという。そういえば、スナック類のコーナーに行けば、期間限定や地域限定ものも多く、1ヶ月ごとに味付けが変わることをアピールしているものすらある。おまけがついているお茶や缶コーヒーも珍しいものではなくなってしまった。(ジュース類のおまけには、すっかり飽きてしまったといいつつ、フェラーリ(号)の助手席のエアコンの噴出し口には、某お茶のおまけ、風鈴がいい音を奏でていたりするが・・・)

 短期間に売り切る。

 コンビニに限らず、衣料品や家電にも短命化は押し寄せ、それは商品開発者にとって、このキーワードは必須のよう。個人的にも、新しいものが出ると、とりあえず食してしまう習性に、一喜一憂しつつ、それでもチョコレートだけで一年間に1900種類以上の新製品が登場しては、即死する状況に、どうしたもんかと思ったりしてしまう。ちなみに、最近のおすすめは、某ポテトチップスのこがし醤油味で、磯辺焼きの醤油多め系の味わいが、ほほを緩ませてくれる。一方、いまいちなのは、某チョコレートの杏仁豆腐風味・・・杏仁豆腐そのまんまなので・・・(笑)。

注 日経ビジネス2006.5.29号

おしまい
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