日本人のワイン消費量 (2007/04/12)

 
 統計によれば、日本人の1人当たりのワイン年間消費量は、ボトルに換算して3本強の2.4リットルだそう。

 この数字は、一般的には少ないように思えるけれど、見方を変えれば、なんとなく納得できなくもない数字に見えてくる。たとえば、夫婦やカップルが、2ヶ月に一回、レストランで食事をして、その時にボトルでワインを頼むと、その数字にたどり着く。

 二ヶ月に一回レストランでワインを楽しむ生活・・・。それがひとり2.4リットル/年の世界。

 それってとても素敵なサイクルだと思ったりするのは、今の個人的な状況がそうさせるのかな(笑)。

 もちろん、ワインを好きな人たちは、家でも、ワイン会でも、いろいろな機会でワインを大いに楽しんでいるし、ワインを意識して飲まない人たちは、ゼロか、何かのお祝い事のときに、少し飲む程度かもしれない。2.4リットルは、あくまで平均値なので、そこに個別な事情は見えてこないけれど、二ヶ月に一回、レストランでワインをボトルで頼む数字が、統計的な数字に重なるとき、なんとなく、微笑ましいと思うのは私だけだろう。(きっと・・・)

 知り合いのある酒屋さんの口癖は、「ワイン消費量を今の倍にしたい」だ。

 日本人のワイン消費量を、倍にするには、レストランに行かない月に、そう、二ヶ月に一回、家で飲むようにすればよい。偶数月は、家で飲み、奇数月はレストランで食事とともにワインを楽しむ。それってなんとかクリアできそうに思えなくもない数字かも。ただし、日本人の人口を考えると分母があまりにも大きく、ワインをやっぱり飲まない人の分量は決して少なくなく、日本人の消費量を、単純に倍にしようとすると、すでに飲んでいる人がさらに何倍も飲まないと達成できないので、それはそれで厳しかろうと思う。それこそ、ワイン消費量の格差社会だ(笑)。

 となれば、視点は飲む人たちから、意識してはワイン飲まない人たちへと向かうことになる。普段はワインを飲まない人に、どうやってワインを楽しむきっかけを作れるか。ワインの楽しみを伝えられるか。そこがワインを盛り上げるポイントのような気もして、そのポジションには、明らかに日本のワインが存在しうると信じていたりする。統計的な2.4リットルが示したものは、ワイン業界に重くのしかかりつつ、やっぱり二ヶ月に一回、レストランでワインを頼む生活って素敵だなあと思うのだった。(笑) (クドイっす)


おしまい

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