京都で見つけたおいしい中華 (2008/11/25)
 



 最近、京都に寄る度にお世話になっている某氏に、今回も極めて高いレベルでお世話になってしまい、この場も借りてお礼申し上げつつ、その某氏に連れて行ってもらった中華料理が、風邪の諸症状に苦しみ始めた私をして、医食同源の名の下に、ほっと、私を和ませ、すてきなひと時を過ごさせていただいた。

 このお店の名前、正直なんと読めばわからない。老香港酒家京都。頂いた資料には、漢字の上に、ふり仮名というか英語標記が添えられていて、それにはOLD HONGKONG RESTAURANT KYOTOとある。場所は、四条通の烏丸駅のすぐそばのCOCONというビルの地下一階だった。(一階に唐紙を置いているお店があり、ここもいい感じ)

 正直、風邪のため、正確な味覚は失われているかもしれなかったが、メニュをみながら、風邪気味なんですとお店の人に伝えると、いろいろと気を遣ってもらい、某氏と相談しては、香港かつ体調不良といえば、お粥という事で、牡蠣のお粥と、中華といえば、酢豚ということで、酢豚(細かい名称は失念)、それからお任せ生姜ベースの料理を頼んでみた。コースには飲茶食べ放題というのもあったりしたが、午後二時を廻っていたということと、私の体調不良ということで、今回はパスしてしまった。ざんねん。次回はきっと・・・。

 お店のお茶をがぶがぶ飲みながら、男二人祭りの食卓は、とても楽しかった。

 店内を見渡すと、明らかなリッチ層のお客様がほぼ満卓状態で、観光客らしき人はほとんどいないようで、地元のリッチ層御用達的なお店と察したりした。とくに私が座った席の配置的に、奥のテーブルを囲んでいる幸せオーラ全開のファミリーが、私の視界に時々入ってきては、その優雅な食卓を囲んでいる幸せ家族に、掠れがちな声も潤うというものだった。このお店は、お客様に恵まれているなあ。かつて訪れたことがある某高級中華店での貧乏モードオーラな人たちは皆無で、しいて言えば、それは私が該当しそうな感じで、たぶんそういう目で見られていたら申し訳ないと、店内にいた方たち詫びのひとつも入れておこうと思ったりもする。

 肝心のお料理は、極めて薄味で、私の好みの味付けだった。お粥等は、油断すれば醤油をタラリとかけたくなる衝動を抑えつつ、このかけないで我慢する味加減が素敵で、風邪っぴきの私に気を遣っていただいては、生姜もトッピングされていた。スタッフの多くは中国の方のようにも思いつつ(時々言葉がまったく通じず難儀した)、私たちのテーブルを担当していただいた女性のホスピタリティの高さと手際のよさと、関西人らしいボケと突っ込みの心地よさに、私の体調は見る見る回復していくのがわかったのだった。

 ご飯をおいしく食べられる幸せ。

 うまみ調味料に頼らない(と思う)おいしい食事と、素敵なホスピタリティに心地よさを覚えるとき、レストランはつくづく、ご飯をおいしく食べるところと実感したりする。今回は体調不良により、食事は味わうのではなく、夜の会の体力を作るために、ただ養分を詰め込めればいいや的にしか思っていなかったところへ、すてきなホスピタリティを感じさせてもらい、体力の回復以上に元気が出てきて、某氏とお店のスタッフに大感謝なのであった。

 おいしいは、私を元気にさせる。

 ひとりで、適当に栄養ドリンクでごまかさなくてよかったと、感謝しながら、来月再び関西に来る予定もあるので、体調を万全にして、こちらのお店のお料理を満喫したいと思ったりする京都の麗らかな日曜日の午後だったりした。ただメニュの多くは、マーケットプライス(=おおおいわゆる時価ってやつだ)で、HPを覗き込むと、結構な高級店であることからして、体調が万全だと、バンバン食べ過ぎてしまうような気もして、体調不良のときに、さりげなく癒されに行くほうがいいかなあと、何気に弱気な感想も持ちつつ、京都の中華として、私の行動範囲の中にドンぴしゃりと納まるのだった。

 京都・・・何気に通い始めています(笑)


おしまい

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