N.V. フェルゲッティーナ フランチャコルタ D.O.C.G.
2000 ドメーヌ・コシュ・デュリ ブルゴーニュ・アリゴテ
よく冷やして抜栓後すぐINAOグラスにて。前半はややこじんまりとした印象で、すっきりした酸味が上品なアリゴテの特徴をよくとらえてはいるものの、後に飲むドーヴネのそれと比べるとスケールの小ささに戸惑ったりした。しかし、最後の最後ではこの上品さがポイントとなり、すっきりとした余韻をもたらしたようで、飲み方の妙を知る逸品であった。
2000 ドメーヌ・ドーヴネ ブルゴーニュ・アリゴテ
抜栓直後からドーヴネ節炸裂で、燻し香やバター香、ハニー香などおよそアリゴテとは思えない香り立ち。しかし口に含めばしっかりとした酸味を感じるから不思議である。インパクトが強烈な分、コシュ・デュリを圧倒するが、最後には少しくたびれ感が出てしまうことと、次に飲むシャルドネシリーズの陰に隠れ気味で、その点にやや不満も残ったりする。おそらくこのワインは単独で、この一本だけに勝負をかけるとすばらしい夜が期待できそうである。それでもサプライズ系の名作アリゴテには違いはなく、出会いに感謝なのである。
2000 ドメーヌ・ドーヴネ オーセイ・デュレス
外気温は低いが、そのために暖房を入れて室温を高め(25℃)に設定していたので、少し冷やすことにして、グラスの中で温める戦法をとった。抜栓して少し冷やして、しばらくまってからサービス。シャルドネの極意を知るような味わいで、まさに飲み頃的なワインである。抜栓直後の硬さは緩やかに解け、オーセイ・デュレスのポテンシャルを大いに引き出している味わいに、ドーヴネのシャルドネワールドが展開されていった・・・。
2000 ドメーヌ・ドーヴネ ムルソー・ナルボー
硬さを解くために、冷やしてから抜栓しデカンタに移し、再びボトルに戻してから2時間近く待ってサービス。ムルソーのポテンシャルの高さを思い知り、テロワールの違いにサプライズである。燻し香が豊かで、蜂蜜、ナッツ、バターが複雑に絡み合う、ずしりとしたヘビー級ムルソーは、タニックさを持ち合わせ、肉料理にも合わせやすい。やや酸が不足しているという向きもあるが、これはムルソーの特徴にしてやむを得なかったりもする。ラストはミルキーで穏やかな香り立ちとなり、極上の一杯を約束してくれていた。ドーヴネワールドここにあり、である。
1999 プリューレ・ロック ニュイ・サン・ジョルジュ1級クロ・デ・コルベ
ロック節絶好調。還元臭があったために、デカンタして澱を取り除いたボトルに再び戻し、2時間以上経過してからリーデルの大きいグラス(各種)に注ぎわける。力強さと癒される味わいの両者を兼ね備えていて、じんわりとうまみ成分が現われる幸せに浸ったりする。ロックには独特の香りがあり、これは今のパカレ(99はロックの醸造責任者で2001年に独立)とも違うニュアンスにして、同じ人が造ったとは思えない不思議さが魅力的である。
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