ムルソー日和

日 時 20040923日(木・祝)

時 間 18:00-21:00

場 所 レストラン モン・フィナージュさん
    東京都渋谷区桜ヶ丘15-4 ルート桜丘1F
       電話 03-3462-0032
    http://r.gnavi.co.jp/g252800/
 

主 題 ムルソーのおいしさ それぞれの味わい

人 数 10名さま 満員御礼

案内役 にしかたゆうじ 

 ワインリスト
2000 ムルソー・ナルボー ドメーヌ・ドーヴネ
2000 ムルソー ドメーヌ・デ・コント・ラフォン
2000 ムルソー ドメーヌ・ジャン・フランソワ・コシュ・デュリ
2000 ムルソー (オルモー) ドメーヌ・アルノー・アント
 その他 数本
 
当日の感想など・・・

 今回は参加メンバーが10名のため、ひとり分はINAOグラスにちょうどの量しか確保できなかったが、その分4種類を飲み比べましょうという企画だった。終わってみれば、かなりの盛況(自分調べ)だったので、感想などを一つふたつ・・・。ちなみにワインは数日前に輸送済みで、ワインセラーの中で当日まで過ごし、18h00開始の30分前にセラーから室内に運び出し、空調の効いた部屋にて出番を待たせつつ、順番に抜栓してはワインによってはデカンタージュした。

 今回は例外的にブラインドテースティングを実施したが、試飲順はリストの下から順というなんとも私好みの順番になっており、このあたりは阿吽の呼吸で、ばればれだったかもしれない。アルノー・アントは抜栓直後から華やかな香り立ちをみせていたので、デカンタせずにそのままサービス。ムルソーの特徴でもある燻したヘーゼルナッツやバター香が控えめに香りつつ、白い花や白桃を思わせるエレガントな香りが好印象。コシュデュリは抜栓直後は閉じ気味につき、デカンタージュして40分ほど待ってからサービス。いわゆるコシュ・デュリ香が感じられ、騎士を思わせる豊かな味わいが心に残る。コント・ラフォンは瞬間的にうまみを最大限に引き出すとためにデカンタージュして40分ほど経過してからサービス。コント=伯爵の名に相応しい上品で美しい旋律を奏でている。余韻も長く、時間と共に移ろい行いく様は、ブルゴーニュの魅惑そのものである。ドーヴネは抜栓直後からドーヴネ節が炸裂していたので、デカンタはせずに、しばらく置いてからサービス。はじめはこれでもかと言わんばかりの大迫力で迫ってくるが、途中から上品さを意識させる味わいになり、極めて滑らかな香り立ちが心に刻まれた。

 どのワインが一番すばらしいのか・・・。その答えは、ないように思われる。それぞれにムルソーという大地の特徴を踏まえつつ、造り手の個性が発揮され、官能の世界へと誘ってくれるからだ。異常な高値やむなし・・・の声も容認せざるを得ない状況を確認しつつ、それぞれの味わいが自分の好みとどうあっているかを探ることも、少し贅沢な一夜の過ごし方なのだろう。

 いやいや実にすばらしいムルソー大会・・・。

 中村シェフのサーモン料理との相性もバッチシで、秋分の日の東京・渋谷は外の喧騒とは裏腹に、エレガントな味わいを共有する素敵な空間とあいなった。今宵の出会いに大感謝である。



以上



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