ドメーヌ・アラリー | |||||||||||||||||||||||
試飲日 2002年04月10日 外は小雨模様 | |||||||||||||||||||||||
<ドメーヌ・アレイ> 帰国後判明したことだが、この造り手はパーカーも注目していた。ラスト4本は彼の著書The WINE ADVOCATE 138号にも記事があり参考として紹介させていただいた。パーカーと同じワインを飲んだことで、彼のローヌに対する得点のつけ方も分かるような気がする。個人的な感想としてはやはりパーカーはローヌ好きなのだと思う。ブルゴーニュをここで持ち出すのは趣旨が変わるので、別の機会に紹介したい。さてワインに集中しよう。 <2000 Côte du Rhône Villages Cairanne> ACコートデュローヌ・ビラージュ 白 ビオニエが25%ほど入っているため香りにビオニエチックな杏子のアロマが漂ってくる。透明に輝く金色。味わいは比較的軽快なタイプに仕上がっていて酸味のバランスも良い。若干苦味を感じるが、現地価格でこの価格なら日本でもお手軽価格になるだろうから、価格との関係を考えると断然お得なワインになりそうである。品種は他にルーサンヌとクラレットが入っているとのこと。 <2000 Vins de Pays de la Principaute d'Oray> 地酒 赤 黒に近い紫色系の赤。松の樹脂のような香りが煙っているのは樽の影響だろうか。黒系の果実香と砂糖の甘味が馴染むように混ざり合う味わい。香りと連動する苦味とまろやかな甘味がうまい具合に調和している。 <2000 Côte du Rhône> ACコートデュローヌ 赤 白胡椒が煙ったような印象。黒系果実をジャムにしたような甘味はあるが濃縮感というにはやや物足りなさが否めない。タニックな渋みも小さくまとまっていて、その分まろやかさを演出するが、もう少し個性的な何かがあるといいなと思ったりする。 <2000 Côte du Rhône Villages Cairanne> ACコートデュローヌ・ビラージュ 赤 なるほど上記のワインに欠けていたのは酸とタンニンのバランスなのだと、このワインに移って実感できる味わい。ワインとしての大きさはないものの丸みを帯びている。小さいながらバランスが良くより濃縮感のあるジャムの甘さが印象的だ。 パーカーズポイント : 87 <2000 Côte du Rhône Villages Cairanne Reserve du Vignerons> ACコートデュローヌ・ビラージュ 赤 だんだんといいワインがててくる。黒系の果実味が豊かになり、砂糖を焦がしたような甘味も感じられる。全体の基調は共通するが、エレガントさをプラスしたような印象だ。名は体を表すというが、なるほどVigneron(造り手)のこだわりも伝わってくる。当主アラン氏の微笑みの意味が分かったりする。葡萄品種はグルナッシュ主体でムーべドールがセパージュされている。 パーカーズポイント : 88 <2000 Côte du Rhône Villages Cairanne La Font d'Estevenas> ACコートデュローヌ・ビラージュ 赤 ムラサキ含みの黒い赤。花のイメージを感じつつ、白胡椒の香りが漂っている。スパイシーな味わいは枝のエキスを感じるがゆえか荒々しい印象を受ける。まだまだバランスは悪いが、果実味がこの荒々しさを上回ったとき、丸みのある味わいに変わることだろう。日本での再会が待ち遠しかったりする。このまま荒々しいだけで終わったら、ちょっぴっと悲しいぞ。どうなるんだろう。葡萄品種はグルナッシュとシラー。 パーカーズポイント : 90 <2000 Côte du Rhône Villages Cairanne La Jean de Verde> ACコートデュローヌ・ビラージュ 赤 ドメーヌ・アランの最高キュベ(写真右端) ムラサキのない赤っぽい黒。最高キュベだけあって力強さが他を圧倒している。野イチゴを砂糖漬けしたような印象を持たせつつ、グリップの利いた濃縮感が存在感を示している。日本にも輸出しているらしいので、この地区を代表する味としてお茶の間で出会えれば、さぞかしうれしいことだろう。60年古木のグルナッシュ100%。 パーカーズポイント : 90 以上 |