ジャーク・カシュー | |||||||||||||||||||||||
試飲日 2001年11月4日 | |||||||||||||||||||||||
<エシャゾー> 抜栓後すぐにINAOグラスへ。セラーから出してすぐだったためか、冷たさを感じる食感である。色合いは8年の歳月を感じさせる風情がある。いよいよ熟成が始まったかと感じる深みのあるレンガ系ルビー色。腐葉香のブーケが時の流れの重みを伝えてくれる。味わいも香りと共通するものがあり、黒系果実味が心地よい。味と香りが見事に一致する。口の中でゆっくり温めてやると、じわりとうまみがこぼれてくる。もう少しワインが温まれば、うまみが溢れてくるだろうが、まだ恥ずかしがっているようである。INAOから大きいブルゴーニュグラスに換えると、ふくらみが出てきた。しかしまだ冷たい。早く温まらないかなと思いつつ、ワインは確実に減っていく。食事に合う味わいだからである。あと少しでグイグイくる。あと少しでグイグイくると思いつつ、飲み干してしまった。あれれ。 ブルゴーニュのグランクリュは二人の食卓の為にあるかもしれない。数人で飲むとワインが本領を発揮する前に、なくなってしまうからである。ブルゴーニュの移りゆく味わいの手前で飲み干してしまうのは、いかにももったいない。しかし大勢で飲むグランクリュも共有する悦びもあるので、一概には言えないが。冷やし目の温度が温かくなるとき、ワインは劇的に変わる可能性がある。味わいの変化を楽しめるのもブルゴーニュの特徴である。 パーカーによればこのワインの評価は87?と辛口の評価である。たしかに偉大なエシェゾーには成り得ていないかもしれないが、このエシェゾーもまたいい感じである。 今回のワインは某氏のご提供によるもので、この場を借りて感謝申し上げたい。 以上 |