ジョセフ・ロティ | |||||||||||||||||||||||
試飲日 2001年11月11日 | |||||||||||||||||||||||
<ブルゴーニュ 赤> 抜栓後すぐINAOグラスに。明るい黒系のルビー色。澄みわたる木の香りに包まれつつ、自然の甘さが舌に馴染む。強くしっかりした本格的なクラシックタイプに仕上がっている。明るい色合いにして、黒系の濃縮された味わいと強くてしっかりした構造は、このブルゴーニュ地方名ワインというクラスをはるかに超えて、ジュブレ・シャンベルタンの一級すら凌ぐ味わいである。 ACブルゴーニュのクラスにしてこの凄みはなんなのか。情報によればACジュブレ・シャンベルタンの区画内の葡萄を醸造して造られ、AOC法上はそのアペラシオンを名乗れるが、ロティの判断により地方名ワインに格下げられたという。なるほど、それならこのすばらしさは納得できる。しかし本来ならそれ相応の価格で販売できるのに、ACブルゴーニュ価格での思い切った判断にはロティのこだわりが垣間見られる。そんなこだわりは消費者にとっては有難い限りだ。この驚きは一度飲む価値がある。そして格下げを免れた畑のワインにも俄然興味が沸くところである。 一般的に1998のブルゴーニュの赤は並以下との評があるが、どうしてどうして。今まで味わった1998はすべてグレートである。ジュブレ・シャンベルタンのクラシックな造り手として名高いジョセフ・ロティにして、この味を格下げするほどのビンテージなのだから。 以上 |