ドメーヌ・ルイ・ラトゥール | |||||||||||||||||||||||
試飲日 2001年12月7日 | |||||||||||||||||||||||
<味わい> INAOグラスで室温。やや明るい趣のある金色。煙を思わせるようなアロマがINAOグラスからあふれんばかりの勢いがある。深くて複雑なアロマの奥に、この特級独特のマロン香が感じられる。口に含めば、心地よい渋みととろみ感十分な飲み応えに、思わず溜め息が漏れる。うまい。このうまさは一瞬背筋に緊張が走る感じの極上レベルの感激である。時間が増せば、奥に控えていたマロン香も前面に出てきつつ、しっかりとした重みのある趣をいつまでも維持しつづけている。さすが、コルトン・シャルルマーニュである。このワインが、この特級の標準となるならば、そのレベルは相当高いものとなっているに違いない。これを超えるコルトン・シャルルマーニュは、なかなかなさそうである。 <余談> ルイ・ラトゥール社の看板ワインはこのコルトン・シャルルマーニュとシュバリエ・モンラシェの小区画から生み出されるドモワゼルである。このドモワゼルは北米市場に真っ先に行ってしまうため日本ではなかなか見かけられなかったが、テロの影響で日本に流れやすくなっているという。ただし高くて手が出ないのが実情なので、あまり縁がなさそうなワインでもある。 また個人的にはルイ・ラトゥールのコルトン・シャルルマーニュは開けるタイミングによって全く味わいを変えるので、自分のイメージで抜栓しても思い通りに開かなかったりするから、ちょっと厄介である。決して安くないが、この味はなんとも共有したいので、極上に開いたタイミングを覚えて、それに合わせてサービスするしか手立てがない。しかし必ずといって良いほど、味わいが変わってくるので、初心者に飲んでもらいたいと思いつつ、なんだか二の足を踏みがちな造り手だったりする。 ちなみに今回のタイミングは、昼間は小春日和で夜になって急に寒くなった12月初旬のかなり大きめの部屋で、暖房を弱めにかけつつ、しばらくは窓を全開にして空気を入れ替えた。抜栓後すぐ注ぎ、温度は冷たすぎず温まりすぎずのベストな温度であった。 以上 |