ラモネ | |||||||||||||||||||||||
試飲日 2001年12月9日 | |||||||||||||||||||||||
<味わい> 抜栓後すぐINAOへ。透明感のある薄い金色。マロン香をかすかに感じ、深く、濃く、バランスのいいクリーミーな味わいである。味に燻した感じもあり、柑橘のアロマと白い花の味わいが複雑に絡み合っている。長い余韻と共にじんわりおいしい。ラストにはカラメル香も出て、より深い味を演出している。 マイブームのミュジニグラスに注ぐと柑橘系が強調され、間延びしたようなだらしない味に変わってしまった。おっとこれはいけない。再びINAOに戻すと、ふうセーフだ。凝縮された白い花と燻し味が戻っている。グラスを大きくするリスクとすぐに戻せばなんとかなるリカバリー能力に、ラモネの新しい魅力を発見してしまった。この白ワインは小さめのグラスでゆっくりとした時を楽しむのがベストな楽しみ方のようである。感謝。 <余談> 今回の極上白ワインはシャサーニュ・モンラッシェの雄・ラモネの作である。畑はムルソーに接し、シャサーニュとは反対側である。これは珍しいワインの部類に入るだろう。モンラッシェと並んで手に入りにくいワインかもしれない。シャサーニュ村一の造り手が、ピュリニーの一級をしかもムルソー側の畑とあっては、俄然興味がわくところである。個人的な感想としては、今回のワインはトロピカルフルーツ系のシャサーニュを意識させつつ、ムルソーの燻し味やピュリニー系の強い酸を連想させる味わいになっている。三つの村を楽しく一つにしたような味わいである。そしてラモネの白はやっぱりうまい。外さない味わいにつくづく感激である。 以上 |