ブリュノ・パイヤール
試飲日 2002年01月15日
場 所    神奈川県某所     
照 明 蛍光灯
種 類 フランス シャンパーニュ地方AOCワイン
生産者 Bruno Paillard (Reins)
Vintage 1990
テーマ パイヤールシリーズ
ワイン Champagne 1990 N.P.U. (Nec Plus Ultra)

<味わい>
 
ワインクーラーに氷を敷き詰め、冷やすことしばし。抜栓後すぐロブマイヤー・シャンパーニュグラスへ。液温8℃。深みのある情緒豊かな金色が、細かい泡を伴いながら輝いている。トースト香がふくよかで、白い果実、柑橘などの複雑なアロマが勢いを増してくる。口に含めば、果実の甘味が心地よく、しっかりと重い。どしりと腰を据えた味わいである。雑味感がなく、威風堂々とした存在感に感謝である。

 この重みは黒葡萄が相当入っている味わい(後述)であり、シャルドネ100%(たとえばアラン・ロベールの1983テット・ド・キュベ)に慣れてくると、この重みは新鮮であるとともに、違和感を覚えるかもしれない。特に、ビンテージシャンパンはシャルドネ100%のブラン・ド・ブランであることが多く、このピノノワールの比率には驚きを隠せなかったりする。個人的なシャンパンの嗜好に左右され、大絶賛派と敬遠派に分かれるかもしれない味わいである。ポール・ロジェのキュベ・サー・ウィストンチャーチルに共通する重みでもある。ボランジェのRDにも共通するというが、未経験のためそちらにも興味がそそられる。


<N.P.U>
 このシャンパーニュにはボトルに小冊子がついていて、ワインの特徴が英文で書かれている。Nec Plus Ultraの略であるが、その意味については理解できていない。極上のワインを造るための特別プロジェクトで偉大な1990年にはじめて造られたものだという。ブリュノ・パイヤールをして「馬鹿げた夢 This foolish dream」実現の秘話が小冊子に書かれている。ネット上でも紹介されたりもしている。ここではボトル裏面の日本語訳に挑戦してみたい。


<le français>
  Cette cuvée est issue des meilleurs raisins récoltés dans 7 "Grands Crus" de la Champagne, et dont seule la première presse -la plus pure- a été retenue. Après avoir été vinifiés et élévés séparément dans des petits fûts de chêne, ces grands crus, dont moitié de Chardonnay et moitié de Pinot Noir, ont été assemblés en juillet 1991 pour donner 17 755 flacons. Après 9 annees de vieillissement, cette bouteille a été dégorgée en AVRIL 2000 et porte le No. 07258 / 17755.
 http://www.champagnebrunopaillard.com


<意訳> 
 このキュベはシャンパーニュ地方の7つの特級畑から収穫されたすばらしい葡萄を使用しています。一番絞りの最も純粋な果汁を使い<小さいオーク樽で熟成させます。シャルドネ50%とピノ・ノワール50%を1991年7月にブレンドして9年熟成させた後、2000年4月に澱引きして出荷しました。17755本生産。


以上
 


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