ルイ・ジャド
試飲日 2002年02月15日
場 所    神奈川県某所  
照 明 蛍光灯
種 類 フランス ブルゴーニュ地方AOCワイン
生産者 Domaine des Héritiers Louis Jadot (Beaune)
Vintage 1999
テーマ ボーヌといえば
ワイン Beaune 1er Cru Boucherottes

<ボーヌ・ブシュロット 1999>
 抜栓後INAOグラスへ。透明感がある茶色を伴った黒系ルビー色。ブラックチェリーを砂糖漬けにしたような甘いアロマが心地よい。うっすらと土壌香もある。ボディがやさしい感じのおいしいボーヌである。果実味に隠れてはいるが、しっかりとしたタンニンに端正な構造を引き締める役割があり、強さと辛味のバランスもいい。後半は砂糖を焼いたような甘味も出てきて、旨み成分が口の周りに漂っている。これぞボーヌの典型なのだろう。コート・ド・ニュイ地区ほどの迫力やスケール感はないが、しっぽりまとまりのある味わいである。
このワインを飲むと、つくづく1999年はグレート・ビンテージなのだと実感できる。値が上がらないうちにある程度確保しておきたい。

 ボーヌのいいワインを飲むとほのぼのとする。コート・ド・ニュイ地区のそれぞれの村ほどの飛びぬけた個性はないものの、シルキーな喉ごしに果実味がやさしい。ボーヌがアロース・コルトン ポマール ヴォルネイと共にコート・ド・ボーヌ・ヴィラージュに含まれない理由は、飲めば納得である。

 畑はポマール側にあり、白でも有名なクロ・デ・ムーシュの東側で接している。


<ルイ・ジャド>
 最近ルイ・ジャドがマイブームである。今回は本拠地ボーヌの一級畑であるが、ブルゴーニュ全土にその名をとどろかせるネゴシアン兼ドメーヌの勇者は、地元でしっかりとしたワインをつくりあげている。お膝元のワインこそルイ・ジャドの看板であり、同時にボーヌというアペラシオンの評価にもつながっている。ルイジャドはボーヌに自社畑を多数所有しており、それぞれの違いについても機会があれば堪能したいものだ。ただし、ルイ・ジャドのワインは日本中で数多く見かけるが、そのほとんどが悲しい売られ方をしているので、お店をきっちり選ばないと無駄金を捨てそうなリスクもあるところがつらい。日のあたる場所や暖房の効いた部屋に置かれていたら、そっと見ない振りをして通りすぎたくなる。


以上
 


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