ジャン・ガローデ | |||||||||||||||||||||||
試飲日 2002年03月01日 | |||||||||||||||||||||||
<モンテリ> 抜栓後INAOグラスへ。液温20℃。しっかりした赤系ルビー色で若干茶色含みの色合い。ベリー系の赤系果実が特徴。アルコール感を堪能しつつ、程よい酸味と甘くない甘味が心地よい。タンニンがこなれていないためか、やや粉っぽさも感じるものの、このクラスのワインとしては格別にうまい。値ごろ感もあり、こういうワインがレストランにおいてあるとうれしくなる味わいである。しいていえば、余韻が短く、後味に水っぽさを感じるところがやむを得なかったりする。時間と共に衰えを感じざるを得ないのは、ビンテージゆえでもあり、畑のランクでもあるようだ。 <ボーヌ 1級 ブレサンド> 抜栓後INAOグラスへ。液温20℃。ややムラサキ含みで、モンテリよりも黒が入った感のある赤系ルビー色。モンテリと同じ傾向はあるものの、さすがボーヌの一級畑である。果実味の濃縮感と旨み成分は価格以上の実力を持っている。余韻も長く、赤系のベリーがいつまでも漂っている。時間がたっても旨み成分を維持しつづけている。 <ポマール 1級 シャルモ> 抜栓後INAOグラスへ。液温20℃。赤系が前面に出ていて、より洗練さが伺える深めのルビー色。赤系果実が柔らかみを強調し、それでいてしっかりしとした味わいを醸し出している。ワインの持つ勢いが前作二本とは段違いの実力。たっぷりと口に含めば、唾液との絡み具合も絶妙で、コクのある味わいに悦びも大きくなる。余韻も長く、しっぽりまとまっている印象を受ける。ポマールらしからぬやさしさに戸惑いつつも、これぞジャン・ガローデ節である。 <まとめ> 一般的に2000年はブルゴーニュの赤にとって残念な年といわれいてる。確かに1999と比べると力強さや濃縮感に差を感じざるを得ない。しかし、ジャン・ガローデの代表作3本を飲めば、決して悲観的になる必要もなく、今飲んで十分おいしいので、このワインの役割や飲まれるシチュエーションを与えてあげれば、絶賛されるワインである。早いうちから堪能できるので、店頭で見かけたら一本キープして不意な来客に備えるも良し、来客を待たずして楽しむも良しである。ジャン・ガローデの赤系果実の甘味はきっと万人受けする味わいだろう。決して濃くって強いワインがいいワインではないということを、このワインは語ってくれている。感謝。 以上 |