ヴェスヴィオ | |||||||||||||||||||||||
試飲日 2002年3月10日 | |||||||||||||||||||||||
<ビンテージポート 1991> 抜栓後いろいろあって5時間経過した後INAOグラスへ。こげ茶色のニュアンスを含む深いルビー色。甘い干し葡萄や焦がし香が複雑に入り混じり、リッチなアロマが強く漂っている。口に含めば甘い果実味が濃縮されていて、高めのアルコール感と共に夢心地へと誘われる。ブルーチーズとの相性もよく、食後の後で、もう少し食空間を共有したいときにぜひ飲みたいポートである。このポートに辿り着く前に、相当酔ってしまっていたので詳細なメモが残っていないが、飲みこんだ充実感と、100年は持つであろう偉大なポートを今開ける罪悪感が心地よかったりした。 1991年はポートにとって偉大な年であり、その評価は1983と比べられている。飲み頃は2020年以降であり、オークションの対象となり得るビンテージポートである。今年始めに初めてセラー蔵出されたらしくようやく市場に出たと思ったら、すぐ飲んでしまって申し訳無かったりするが、このフレッシュな果実味こそがビンテージポートの醍醐味であるので、まさに出会った時が飲み頃である。将来招待される(可能性は鬼のように少ないが)宮中晩餐会にて、この1991のビンテージポートが食事の最後を彩られたら、それは数ランクある晩餐会の中でも上位に位置するものとして、大いに喜ばしいことである。 ヴェスビオは1998に次いで2回目の登場である。本来なら何日もわたって楽しめる酒精強化の最高ランクにして、あっという間に無くなってしまうのは、自然の恵みの偉大なるパワーのためであり、おいしすぎてあっという間に飲み干してしまうわけではないことに、言い分けの糸口を見つけよう。 以上 |