ドメーヌ・モーリス・エカール | |||||||||||||||||||||||
試飲日 2002年4月24日 | |||||||||||||||||||||||
<サビニー・レ・ボーヌ 1999>
抜栓後すぐINAOグラスへ。黒に近いような深いルビー色。この濃さからして飲む前から偉大な1999に大いに期待できたりする。黒系の甘い果実香が漂い、口に含めばかなりのインパクトを伴って飲み手を喜ばせてくる。黒系果実の荒々しさと皮のエキスをしっかり感じる。このエキスは皮を絞ったものではなく、自然に浸透したものだろう。なぜならば嫌なえぐみさがないからだ。鉄っぽいニュアンスはコート・ド・ボーヌの赤ゆえんだろう。味わいはしっかリ辛口で、甘味を全く感じないはずなのに、飲みこんだ後の余韻に甘さを感じる。不思議な感覚であるが、おいしさの一つの表し方かと思うと自然に笑みもこぼれてくる。うまい。サビニーレボーヌという今一つ垢抜けないアペラシオンにして、1999というグレートな年の恩恵を感じる。そしてこの価格帯にしてこの味わいが楽しめれば、食卓が楽しくなってくる。こういうワインが真においしいワインなんだろう。 サビニー・レ・ボーヌはコルトンの丘の南側に広がる丘から、ボーヌの丘に繋がる場所にあり、ボーヌとは高速道路できっちり分けられている。変に畑の中を自転車で走り回ると、その高速道路に阻まれ向こう側に行けなくなるので注意が必要だ。またこの村のシャトーにはなぜか飛行機が十数機ほど止まっている。滑走路がない村になぜこんなにも飛行機があるのか不思議だ。地元の人達も飛行機のある場所としてのほうが畑より知名度がたかったりするのは、いかがなものだろうか。 ところでモーリス・エカールといえばこの村に拠点を置くこの村の代表格だが、通常は畑名を明確にしてリリースされている。今回は単なる村名畑であり、生産量が多かったための対応なのか、昔からあるものなのかは定かではなかったりする。 以上 |