ドミニク・ローラン | |||||||||||||||||||||||
試飲日 2002年04月26日 | |||||||||||||||||||||||
<味わい> 抜栓後すぐINAOへ。濃い黒系ルビー色。いわゆるドミニク・ローランの新樽200%にありがちのウィイスキー臭さがないのが素直にうれしい。土っぽいイメージはニュイ・サン・ジョルジュの特徴をよくあらわしている。硬く筋肉質な味わいは、この村の特徴にして1999を今、この瞬間に楽しむ後ろめたさを感じつつ、今飲んでも十分にうまいと唸らせるところが憎い。力強さがあるのに、すくっと力を抜く瞬間があり、ビターな大人の魅力をたっぷり堪能させてくれる。同席者からは「山ぶどう酒」的な味わいとの感想が聞えてくる。なるほど、言い得ている。荒っぽさがあるものの、上品なピノ・ノワールの官能的な味わいも持ち合わせているので、そのバランス感覚は見事だ。ボリューム感もさすがブドーと唸らせるに余りあるし、濃縮感や果実の豊かさもグランクリュなみの充実感だ。余韻も長く、思わずうまいとしか言い得ないボキャブラリーのなさに逆切れだったりする。 ドミニク・ローランもデュガ同様高値で取引されていて、何かの出会いがなければ飲めないワインになってしまっている。今回のワインは日本未入荷との情報もあり、都内を散策した折に探してみたくもある。別にフランスから持ちこんだわけではないのに、なぜ日本で飲めるのだ。不思議な出会いに感謝だったり不思議だったりするこの頃である。 以上 |