キュファン・エイナン | |||||||||||||||||||||||
試飲日 2002年06月04日 | |||||||||||||||||||||||
<マコン・ピエールクロ> 冷やして抜栓後すぐINAOグラスへ。液温16℃。クリーミーな金色が輝いている。燻したヘーゼルナッツ、ハチミツが心地よく、それに被るもろみ香が特徴的。樽を蒸したあとのようなそんな香りだ。口に含めば、ふくよかさの中に、酸が効いてきりりとした味わい。甘味と苦味がうっすらと交錯し、複雑みを演出している。モワンモワンした香りは途中で消えることなくグラスの中を満たしている。クリーミーさを感じる口当たりは、飲み応えがあり、しっかりとした酸に支えられたおいしいマコンだ。品はなく、気持ちケバくなりがちだが、冷やし目の温度のまま楽しめれば、ふくよかなマコンを存分に楽しめることだろう。 1999というブルゴーニュの白にとっての平年作だが、ギュファン・エイナンのマコンはそんな机上の情報を吹き飛ばす勢いがある。そもそもマコンの土地がビンテージの影響を受けにくいこともあるだろうが、彼の卓越した醸造技術と熱い情熱が、マコンの品質を一つも二つも押し上げる。「安いワイン=マコン」 という方程式を大きく覆したのがこのギュファン・エイナンであり、彼の功績は美辞麗句を並べる雑誌を読むより、グラス一杯のマコンが雄弁に物語っている。まずは飲んで。その実力は、この地での新参者コント・ラフォンをムルソーに帰らせたくなるほどのインパクトがある。 ただコント・ラフォンのマコンにしてもこのギファン・エイナンにしても、マコンにしては最高価格にほど近く、その割高感がデイリーワインのカテゴリーから脱却していて、「ギュファン・エイナンを飲みたい夜」というものを作らせるから不思議だ。 ちなみに今回のワインのアペラシオンはマコン-ピエールクロでル・シャヴィーニュはギュファン・エイナンのキュベ名。 以上 |