キャリー・ポテ | |||||||||||||||||||||||
試飲日 2002年06月07日など | |||||||||||||||||||||||
<モンタニー ブルナン> 冷やして抜栓後すぐINAOグラスへ。液温15℃。緑がかった薄い金色。柑橘、金木犀の香りがかなりのインパクトと共にグラスから溢れ出す。口に含めば、熟した柑橘系の酸がとろみ感と融合し、非常にふくよかなうまみを演出している。アルコール感もあり、噛むように味わうと一層心地よい。素直においしい。厚い飲み応えは、かなり冷やしてもそのふくよかさを失わず、ブルゴーニュの白を初めて飲む人と味わえば、その人の満面の笑みが場を一気に盛り上げること間違いなしだ。ただ、そこはモンタニーの悲しいところで、飲み進めるうちに若干飽きてくる。ケバくなりがちなふくよかさを温度調節でいかに押さえられるかが、おいしく味わうキーワードになることだろう。冷やせ、である。 今回のモンタニーの一級は、モンタニーに珍しく畑が指定されている。モンタニーといえばコートシャロネーズ地区を代表するアペラシオンで、かつてはアルコール度数が11.5度を越えると一級が名乗れるという例外的なインチキ臭いACだった。今は改正されているらしい。一説によると前月号のブルータス誌でこのワインが紹介され、絶大な支持を得たという。記事を読んでいないのでコメントはできないが、このワインをコント・ラフォン作と間違わんばかりとの噂である。今回の試飲では、確かにすばらしい白ワインには違いがないが、コントラフォン節は見当たらないので、いつか読んで確認してみたい。 キャリー・ポテはこのアペラシオンの第一人者であり、地味なACゆえにコストパフォーマンスも最高なので、必ず一本はセラーにキープしておきたい。キャリー・ポテさえ持っていれば、充実感のある白を突然飲みたくなった夜でも、財布を痛めずに大いに楽しめることだろう。 参考 新樽30%・ニ年樽70% 以上 |