ジャン・ノエル・ガニャール | |||||||||||||||||||||||
試飲日 2002年09月25日 | |||||||||||||||||||||||
<シャサーニュ・モンラッシェ 1級 クロ・ド・ラ・マルトロワ>
抜栓後すぐINAOグラスへ。液温16℃。しっかりした金色が美しく輝いている。このシャサーニュ・モンラッシェは面白い。どう面白いのか。巡りめくいろいろな香りが楽しめるのだ。強烈にバニラ香から始まって、遅れてハニー香、ショートケーキ香、桃の缶詰のシロップのような香りへと続く、さらにココナッツの香りが前面に出る頃には、もうココナッツしか感じられなくなる。カスタードクリームが登場し、最後はかすかなマロン香が漂ったりする。この村特有のトロピカルフルーツさえないが、このめくりめく香りのパレードに、自ずと笑みがこぼれるというものだ。 口に含めば、しっかりとしたやさしい酸が心地よい。全体をキリリと引き締めてもいる。苦味成分を伴うタニックさも持ち合わせ、淡麗にしてふくよかな味わいも楽しめる。このシャサーニュは結構いろいろ遊べて楽しいかもしれない。 ジャン・ノエル・ガニャールには最近ご縁がある。一級カイユレ、一級モルジョとつづき一級三部作である。ガニャールはそれぞれのアペラシオンの特徴を発揮しつつ、この違いが面白い。まさに、これぞ奥深いブルゴーニュの楽しみである。 個人的にはこのクロ・ド・ラ・マルトロワが最もコストパフォーマンスに長けているので、お勧めだったりもするが、上記2作には価格相応の気品と個性があるので、やはり三本それぞれの味わいを堪能してもらいところではある。 以上 |