アルマン・ルソー | |||||||||||||||||||||||
試飲日 2002年09月26日 | |||||||||||||||||||||||
<リュショット・シャンベルタン クロ・デ・リュショット 1995>
抜栓後すぐINAOグラスへ。液温20℃。褐色にさしかかりつつある黒いルビー色。ベリー系の黒系果実が熟成感を伴って漂っている。口に含めば、ルソーにして男っぽい荒々しさはなく、上品ななめらかさが全体を覆っている。凝縮された果実味がやさしくも力強く存在し、アルコール感も充実していて、酸味とのバランスもよい。そして基調は非常に穏やかである。この意外なおとなしさはルソーの違った一面を覗かせる。ここにジュブレ・シャンベルタンの特級のひとつの個性を見つけることができるだろう。 そう。男・酒・荒々しさを予想して飲むと、このなめらかさに一本とられる思いがある。これがこのアペラシオンの特徴だと考えるならば、「なるほど」と頷ける。9つあるジュブレ・シャンベルタン村の特級において唯一グランクリュ街道に接しないこのリュッショット・シャンベルタンの個性をルソーに求めると、この村のそれぞれの特徴が鳥瞰できることだろう。 おそらくは時間と共に動物的なニュアンスも出てくるだろうが、残念ながらその前に飲み干してしまったので、この続きは次回に持ち越しといきたいところだ。 2002年8月セラー蔵出 以上 |