コント・ラフォン
試飲日 2003年01月11日
場 所    神奈川県某所j     
照 明 蛍光灯
種 類 フランス ブルゴーニュ地方AOCワイン
生産者 Domaine des Comtes LAFON (Meursault)
Vintage 1997
テーマ ジュヌブリエール
ワイン MEURSAULT Genevrières

<ムルソー 1級 ジュヌブリエール>
 暖房の効いた部屋にて、少し冷やして抜栓後すぐINAOへ。やや冷たさを感じる温度。黄色が色濃く残るやさしい透明感のある金色でイエローゴールドと表現したくなる色合いだ。バターとハニー香が重なり、わずかに感じられる燻し香もある。いかにもムルソーチック。口に含めば、厚みがあり、奥深い極上の味わい。ボディが重いワインであるが、上品にして、優雅である。硬質だがしっかりとした丸みを帯びた酸は華やかな味わいをしっかり支え、超熟タイプにして今から十二分に楽しめる逸品。極うまである。ムルソーにここまでの「品」を求められることはなく、さすがコント・ラフォンと頷くこと数回である。余韻はすこぶる長く、しばしラフォンワールドに夢心地である。

 やはり1997のラフォンはすばらしい。偉大という名にふさわしいワインを造り上げている。ミネラリーにしてこの華やかさが、どうも私の琴線や涙腺に触れ、背筋も改まるというもの。そしてジュヌブリエールという畑の個性がいかにもムルソーを代表することに気付く。ペリエールがピュリニーに、シャルムがシャサーニュになぞらえられるように、特級畑のないムルソーにあって、このジュヌブリエールはムルソーの典型的な味わいを醸し出し、明らかにその評価を格段に上げているのだ。一級畑の三つを比べれば、このジュヌブリエールに男性的な味わいを感じ、ミネラリーな筋肉質的な味わいが楽しめるからだ。そして1997年ビンテージはそこに華やかな要素が加味される。涙腺が緩まないはずはない。

 んんん。そこに感動がある。某氏と今宵の素敵な出会いに感謝である。


以上
 


目次へ    HOME

Copyright (C) 2003 Yuji Nishikata All Rights Reserved.