ラモネ | |||||||||||||||||||||||
試飲日 2002年12月28日など | |||||||||||||||||||||||
<バタール・モンラッシェ> 暖房の効いた部屋にて、抜栓後すぐINAOへ。輝く薄めのゴールド。香りは閉じている。うっすらとバニラ、ナッツ、バターが香るものの、その香り立ちは華やかなバタールの印象ではなく、硬質的なシュバリエ・モンラッシェ的である。口に含めば、最高レベルの酒質を達成する味わいで、ググッとくる厚みと硬い酸が印象的。香りがたっていない分、味わいもまだ閉じているかと思いきや、そのポテンシャルは隠し切れずにいて、今からでも十二分に堪能できる味わいとなっている。もちろん10年後の熟成した姿を想像するのも、大いに楽しいが・・・。2000年のバタールは、硬質ながらバタールの特徴でもあるふくよかさも兼ね備え、それと両立するきりりとした酸が全体を好印象に引き締めている。ラモネ健在を堂々とアピールする豪華なワインである。余韻も長く、いつまでも続くその味わいに、しばらくため息しか発せなかったりもする。 2000年のラモネはパーカーの評価が上がらない分、イメージも落し気味だが、ところがどっこいさすが王者の実力を垣間見せる。香りの印象に華やかさがなく、旨み成分でじっくりと攻めてくるタイプなので、パーカーの評価も上がらなかったのだろう。そしてこのバタールは前月にドメーヌでも試飲させていただいており、そのときはこじんまりとした印象を持ったものの、今回はワインとしての大きさを実感し、この違いはなんなのかと困惑したりもする。おそらく、温度の影響なのではなかろうか。少し高めの温度で楽しむのが、このワインのポテンシャルを大いに引き出すのだろうと推測したりするこの頃だ。 写真撮影 にしかた 以上 |