<マコン・ビラージュ>
　少し冷やして抜栓後すぐINAOグラスへ。液温18℃。極々薄い金色。柑橘のアロマに、うっすらとバターがのり、加えてシトラス系のコロンのような軽快な香り立ちがたのしい。口に含めば、飲みやすい味わい。薄い色に反して意外に味は濃い口で、複雑味こそないもののクリーミーな喉越しも楽しめる。余韻は短く、やや苦味も感じるが、総じて飲みやすいマコンであり、このアペラシオンの実力値は越えないものの、濃縮感にも似た充実感があるので、かなりお買い得だ。

　この味わいが1000円台で楽しめるのだから、ブルゴーニュは間口が広い。ブルゴーニュの白にとってすばらしいビンテージとなった2000年は、このクラスにまで恩恵を与えている。すばらしい。こういうワインはケース単位で購入し、気軽に楽しみたくなる。何よりもこのワインは疲れない。デイリーにしてはやや高いながらも、白ワインを飲みたい夜にそんなに肩肘張らずに抜栓できる価格帯。そこがうれしい。そしてワイン自体が強く個性を主張しないので、料理とのマリアージュが大いに楽しめそうだ。夫婦で一本空けられるなら、幸せな食卓が目に浮かぶ。ドレッシングの効いたサラダを取り分けてもらいながら、このマコン。いいぞ。

　
以上