ペルナン・ロサン | |||||||||||||||||||||||
試飲日 2003年01月22日 | |||||||||||||||||||||||
<モレ・サン・ドニ・1級 モンリュイザン>
抜栓して20分経過後にINAOグラスへ。ガーネット含みの薄いルビー色。抜栓してから20分置いたものの、やはり腐葉土系の香りの残存が確認され、いわゆるペルナン・ロサン香健在の様相で、少しがっかりするが、時間とともに消えていったので、もう少し待つかデカンタするのがよいかもしれない。時間とともに赤系果実をベースに軽いもろみ香があり、1998にして早くも熟成モードを達成している。口に含めば、優しい柔らか味。色も薄く、力も弱く、薄い味わいの印象があるものの、余韻は長い。和の椀物がそうであるように、この薄味系のお出汁がよく取れているような味わいは、和の道に通ずる旨みの域だ。しり上がりに旨み成分が濃くなっていく様は、意外でもあり、愉快でもある。 クラシックなタイプである。こびない甘味と出汁系の旨み。最初の腐葉土香さえなければ、日本人にすんなり受け入れられる味わいだ。薄口なのにうま口。いいワインである。惜しむらくは、このドメーヌはすでになく、今後楽しむことが出来ないところが寂しい。もしも、今後保存状態のしっかりしたペルナン・ロサンを見かることができるなら、買い物籠にそっと入れておこうと思う。 以上 |