コント・ラフォン
試飲日 2003年01月25日
場 所    神奈川県某所j       
照 明 蛍光灯
種 類 フランス ブルゴーニュ産AOC白ワイン
生産者 Domaine des Comtes LAFON (Meursault) 
Vintage 1995
テーマ デジレ再び
ワイン MEURSAULT DÉSIRÉE
 
<ムルソー デジレ>
 気持ち冷やして抜栓後すぐINAOグラスへ。奥深い黄金色が、ゆらゆらと輝いている。美しい色合いだ。香りはやや閉じ気味ながら、幾層にも折り重なった蜂蜜の香りが、格上の風情を醸しだしている。燻したヘーゼルナッツは気持ち香る程度だが、それはむしろ焼いたトースト香に近い感じだ。ムルソーチックなバター香はあまり感じられない。口に含めば、すばらしい酒質感。しっかりとした酸に支えられ、しかもミネラルが豊富で、奥深く厚みのある味わいだ。とろみ感も十二分にある。口の中で温めてやると、ますますその勢いは力強くなり、それでいて滑らかな舌触りを達成するところに不思議な魅力を感じたりする。

 某氏をしてこれはムルソーにあらず、ル・モンラッシェである、と。なるほどムルソー村名のランクをはるかに超えて、この滑らかなビロードのような味わいは、納得の一杯かもしれない。余韻も長く、充実した「時」がゆったりと流れていく。かつて一年以上前に試飲したときよりも明らかに熟成感が楽しめる。凄いワインであるが、いつ飲んでもその時々で最高の味わいを提供してくれるところもラフォンの見逃せないポイントだろう。

 ラフォンはこの年収穫量を大幅に減らしたと聞く。低収穫量がなせる濃縮感に、ただため息をつくばかりであり、そのため息にハニー香が加わっているのだから、もうこれは喜びとしか表現できないかもしれない。すばらしいムルソー・デジレである。感謝。


以上



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