シャトー・ド・ムルソー
試飲日 2003年03月01日
場 所    神奈川県某所m
照 明 蛍光灯
種 類 フランス ブルゴーニュ地方 AOC白ワイン
生産者 Domaine du Château de Meursault
Vintage 1998
テーマ 1998 シャトー・ド・ムルソーの場合
ワイン Meursault 1er cru
 
<ムルソー1級>
 空冷のまましばらく待って抜栓後INAOグラスへ。少しひんやりする位の温度。みどりがかった薄い金色で、ほどほどのとろみ感もある。ハニー香にバター香がかぶり、上品な香り立ちだ。口に含めば、とろみ感もあり、果実酸に支えられた奥行きのある味わい。いい。余韻もいい感じにあり、上品な味わいが楽しめる。ボリューム感もあり、いわゆるハイ・インパクトなムルムルのムルソーとはイメージが違うが、コンパクトながらエレガントで上品な味わいが楽しい。

 今回のワインはシャトー・ド・ムルソーの看板ワインであり、1級ペリエールと同じく1級シャルムのブレンドである。なぜ個別のワインとしてリリースしないのかと、直接シャトーにて質問したところ、所有する畑が狭く、生産できる量が少ないので、やむを得ずムルソー1級としてリリースしているとのことだった。ここで予想された伝統あるシャトー・ド・ムルソーはお役所的かつ新興勢力のINAOに対抗して、INAOの線引に頼らず独自のこだわりにより個別畑ではリリースしないという説はあっけなく崩壊した。

 いずれにしても今回の1998は今飲んで非常においしいワインである。これが将来、熟成を経てどう変わるか興味も深いが、個人的にはやはり今飲んで大正解と思ったりする。同じワインを10ヶ月前にも試飲しているが、その時の方がインパクトが強く、果実酸とボリューム感を感じたためだ。1998の厳しい天候に悲観することなく、やや冷やし目に楽しめば、おいしいところを独り占めできそうだ。白身肉との相性もよく、バターでこってりした調理方法よりも、何か酸味を利かせたソースとあわせたくなる味わいだ。いい感じである。

 
以上

 


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