メオ・カミュゼ1 | |||||||||||||||||||||||
試飲日 2003年03月04日 | |||||||||||||||||||||||
<マルサネ> 抜栓後すぐINAOグラスへ。液温18℃。ムラサキ入りの濃いルビー色。赤系果実がベースになった香り立ちで、チャーミングな雰囲気もある。口に含めば、タンニンのバランスがバラケ気味で、チャーミングな味わいながら品が足りないようである。ボチボチという表現がぴったりだ。んんん。これをマルサネとして飲めば、なるほど若干バランスは悪いが、レストランで食事と合わせたらいいかもと思いつつ、ヴォーヌ・ロマネの大ドメーヌ メオ・カミュゼとして飲むと、かなり裏切られた思いも禁じえない。バランスの悪さが引き立ってしまい、ちょっと荒れ気味だ。そして何より品のないところが、いかにも残念である。ラストには、下衆な表現で恐縮だが、インスタントラーメンの粉末スープ(塩味)のような香りが満ち、んんん、残念の思いが満たされていく・・・。 私はちょうど一年前に、ドメーヌのセラー内で、当主ジャン・ニコラ・メオ氏とともに4ヶ月前に瓶詰めされた同じワインを試飲している。そのときは野生のイチゴのニュアンスが強く、酸味とタンニンのバランスもよく、マルサネにして豊かな大きさを感じていた。しかし今回のワインに関しては、とても同じワインとは思えない味の差に戸惑いを覚えたりもする。原因はなんなのだろう。セラーの温度は冷たく、温度も一定のためだろうか。今宵は暖房の効いた部屋だったので、徐々に温度が上昇し、違う一面を覗かせたのだろうか。それとも輸送上のトラブルがあったのだろうか。よくセラーで飲むのと日本で飲むのとでは味わいが異なるといわれるが、他のワインも続々と入荷が予想されるので、少し掘り下げてみたいテーマとなった。 メオ・カミュゼのマルサネはネゴシアンワインであり、メオの知名度を利用してか、マルサネとしてはかなり高額な価格設定がされているようである。確かにメオ・カミュゼのワインは1万円を超える価格設定で、なかなか手も出しにくい。メオ・カミュゼの低価格ワインの登場はメオ・カミュゼファンとして待望の一本ではあるが、何とかその期待にこたえてもらいたかったりする。今回のマルサネはちょっと違うかな、である。他の造り手ならもっと安く飲めそうだぞ。 今回の出会いは今ひとつ納得できないところがある。 もう一度チャンスを、である。 以上 |