コント・アルマン
試飲日 2000年12月24日
場 所    神奈川県内某所     
照 明 蛍光灯
種 類 フランス ブルゴーニュ産AOCワイン
生産者 Domaine du Comte Armand (Pommard)
Vintage 1993
テーマ ポマールの代表格。
ワイン Pommard 1er Cru CLOS DES EPENEAUX
(MONOPOLE)
 

<味の印象>
 ルビー色を真っ黒にさせたような濃い色合い。黒系果実味が豊かで力強い。硬い。強い。まだ全然、飲み頃になっていない。7年の時を経ても一向に花開く気配もない。INAOグラスでも、専用のポマールグラスでも大器晩成を思わせる蕾を開かせることはできなかった。しかしこの濃縮感は偉大なワインの証明でもある。これぞポマールである。なるほど癖のある内臓や赤身肉に合いそうだ。私のようにジャン・ガローデのポマール・ノワゾン(赤系果実味が豊かでやさしい味わい)を飲み慣れている者にとって、このとっつきにくさは意外でもあるが、ポマールの標準はこのコント・アルマンにある。
 このワインを楽しむには、ある程度の本数が必要である。コート・ド・ニュイの銘醸ワインにみられるような飲み頃の想像が難しいためである。いつ花開くか分からない。そして花開いたと思ったらあっという間にその寿命を終えるという。そのためある程度年数が経ったポマールを半年毎に飲み比べて、味わいの頂点を知る必要がある。お金もかかるが、ワインの味わいの経過を知ることもポマールの楽しみのひとつである。


<コント・アルマン>
 ポマールを代表し、コート・ド・ニュイの造り手に匹敵する評価を得ている。事実このポマールもモレ・サン・ドニの特級クロ・デ・ランブレイ98と同じ価格である。その価格からして飲む前から期待を抱かせるが、なるほど特級と肩を並べる実力を思い知る。
 コント(伯爵)・アルマン自身はパリに本拠地を構え、醸造は元海運業のカナダ人パスカル・マルシャンが1985年から担当している。そしてコント・アルマンを世に知らしめているワインこそ、まぎれもなくこのモノポール(単独所有)のクロ・デ・ゼプノーである。畑は一級畑エプノーの中にあり、コート・ド・ボーヌを代表する銘醸畑でもある。

 以上


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